将棋世界1995年3月号、「インフォメーション」より。
島研究会、盛り上げ駒を購入
1月18日、将棋連盟販売部を訪れた島八段、羽生六冠王、佐藤前竜王の三人(森内七段は風邪で後日に延期)は、島研究会の会費で盛り上げ駒を購入した。
時間をかけて駒選びをした結果、島が淡月作・源兵衛清安書、羽生が淡月作・水無瀬書、佐藤が掬水作・水無瀬書に決定。購入した駒を手に販売部を引き揚げた。
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いろいろなイベント情報などが紹介されるコーナーに、このような記事が載るのは珍しいことだと思う。
この駒の購入は、罰金などで貯まった島研究会の会費を全部使い切ろうということで、一人一組ずつ駒を買おうということになったもの。
将棋世界2002年8月号、『伝説の「島研」同窓会』より。
(過去のブログ記事 伝説の「島研」の旅行会 の続き)
―贅沢な旅行だったようですが、それでも会費は使い切れなかったのでは。
羽生 それで駒を買ったんですよね。
島 会費を全部、宝くじに突っ込もうかとも考えましたが(笑)。でも、メモリアルでもあるし、何か将棋に関する物の方がいいかなと思って、将棋会館の販売部で、1人一組ずつ駒を買いました。
佐藤 今でも研究会で使っていますよ。
羽生・森内 ぼくたちも使っています。
島 だって使わないともったいないじゃないですか。
―罰金などで貯めたお金が、最終的に駒になるなんて嬉しいですね。
島 しかも連盟の売上にもなったわけですからね(笑)。当然ながら、たぶんその罰金の内60%ぐらいは私が出しています(笑)。
羽生・佐藤 それはないでしょう、いくらなんでも(笑)。
島 そうかなあ。でも、自分たちのお金っていう感覚は全然なかったし、なんか貯まるのは嬉しかったです。
森内 今となると、積み立てたのは悪くなかったなと思いますね。自分で駒を買うよりもありがたみがありますし。
羽生 自分で駒買うために貯金なんてしないですもんね(笑)。
島 非常にいい選択をしましたね。宝くじだと、もし当たっちゃったらまたどうしようかっていうことになりますから(笑)。ギャンブル系はまあ冗談としても、使い道については悩みました。
(以下略)
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将棋の駒は最上クラスを見たら70万円以上。棋士が自分用の駒を買う場合、どの辺の駒を買うかが悩ましいところだろう。
そういった意味では島研のケースは、旅行をした後の余ったお金を4等分した金額が購入金額の目安となるので、どれくらいの金額の駒を買うかという検討は省力化されたことになる。
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しかし、よくよく考えてみると、
- 貯まった会費を4等分する
- 4等分された金額内で買える最も高価な駒の値段を調べておく
- 余った金額を旅行に充当する
という手順で、貯めたお金の使い方を決めたかもしれず、こちらの方が自然なような感じもする。
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今年も12月20日(土)から22日(月)まで、東京・有楽町の交通会館で「天童将棋駒祭り」が開催される。
名工による駒が割安に買えるほか、駒製作実演、女流棋士による指導対局などが行われる。
昨年の模様→天童将棋駒まつり@有楽町(ヒロすけの将棋備忘録)