11月25日に発売された湯川博士さんの「奇襲大全」が、amazonの将棋部門で1位、電子書籍が将棋部門で8位というロケットスタート。
「奇襲大全」は、もともとは週刊将棋で連載されたアマチュアが開発した奇襲戦法を取り上げたコーナーを書籍化したもので、1989年に出版されている。
そして、1999年には、平成になってから出現した奇襲を加えた「新版・奇襲大全」が刊行された。
その後、絶版になっていたが、今回は、週刊将棋には掲載されていたけれども「奇襲大全」、「新版・奇襲大全」には収録されていなかった4つの戦法を加えた形で復刊された。
目次を見てみると、戦国の武将の気風別に戦法が分類されており、より、おどろおどろさが増しているようだ。
マイナビ出版の島田修二さんのブログが絶妙に面白い。
→新刊案内「奇襲大全」 ~マジで使える児島流超急戦~(マイナビ将棋編集部BLOG)
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奇襲とはいえ、ほとんどの戦法はアマ強豪によって生み出されたもの。
ハメ手ではない、理論的にもしっかりとした何度でも使える戦法が多い。
昨晩、湯川博士さんが電話で、次のようなことを話していた。
「この間、恵子の友達のAさんと将棋をやったんだよ。そしたら負けちゃってさ…」
Aさんは湯川博士さんの奥様の湯川恵子さんの古くからの友人の女性で有段者。しかし、棋力からいえば博士さんが負けるとは珍しい。
「△3二金から△3三桂って跳ねてくるから変なことやってるなと思いながら指したんだけど、ボロボロにされて酷い目にあっちゃったよ」
「終わった後、どこでそんな指し方覚えたのって聞いたら、昔の『奇襲大全』だって言うんだよ。俺もビックリしちゃったよ」
「奇襲大全」の著者さえも負かしてしまう「奇襲大全」に載っている奇襲戦法。
かなり威力がありそうだ。
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2010年にこのブログで「奇襲大全」のことについて書いた記事→奇襲大全