「娘は私より主人になつき、だっこされたら絶対に離れず、まるで主人専用のコアラみたいです」

将棋世界1984年6月号、飯野健二五段(当時)の「棋士近況」より。

 1歳1ヵ月になる娘、咲は、私より主人になつき、だっこされたら絶対に離れず、まるで主人専用のコアラみたいです。

 夜寝る時も私を無視するかの様にペッタリくっつき、あげくに咲が寝返りをするたびに主人も右に倣えという始末。その為、対局前夜などは、主人の寝不足になってはと、特に神経を使います。

 しかし、私のそんな心配もよそに、今朝も『行って来るよ』と元気に出掛けて行く主人です。

 我が家のコアラちゃんの為にも、身体に気を付けて頑張ってほしいと願う毎日です。

4月3日朝 (主人の代筆をさせて頂きました。妻 千代)

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飯野健二七段ご夫妻には3人のお嬢さんがおり、美人三姉妹として名高い。

この文は、長女の咲さんが1歳1ヵ月の時に書かれており、三女の飯野愛女流1級が生まれるのは、この2年後のことになる。

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それにしても、このようにお父さんになついている咲さんを、飯野健二五段(当時)は可愛くて仕方がなかったことだろう。

そもそも飯野七段は美男子棋士であり、この文章が書かれた16年後の2000年の時でさえ、下の写真のようにカッコいい。

咲さんがコアラのようになっていたのも、とてもうなずける。

飯野

将棋世界2000年1月号付録「2000年棋士名鑑」より

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コアラといえば、下の写真が、コアラに抱きつかれてる羽生善治竜王(当時)。

1990年、森雞二九段、小野修一七段、森下卓六段、森内俊之四段、先崎学四段(段位は当時)とオーストラリアに旅行へ行った時の1枚。

コアラは1日20時間前後眠る動物であり、またストレスにも弱いことから、オーストラリア国内でもコアラを抱ける州は3つ(クィーンズランド州、
西オーストラリア州、南オーストラリア州)に限られるという。

そういった意味でも貴重な写真だ。

羽生

将棋世界1990年6月号掲載の写真

森研究会七人旅