2016-02

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二・二六事件の日の対局

倉島竹二郎さんの「昭和将棋風雲録」より。  分裂の最中、私にとっては忘れられない対局風景がある。  それは昭和11年2月26日、あの歴史的な悲劇二・二六事件が起こった当日のことだ。当時青山に会った将棋連盟本部で、関根名人対木村八段の臨時棋戦...
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加藤一二三九段にとっての記念すべき年

将棋世界1995年11月号、加藤一二三九段の「わが激闘の譜 十段戦の挑戦者に」より。  昭和43年は、私にとって記念すべき年であった。この年の4月から半年間、私はNHKテレビ将棋講座の講師を担当した。毎回ゲストを招いて進行したので、私は各界...
随筆

内藤國雄九段「言い訳のおかげでプライドが保たれ、希望を失わずにすむのである」

将棋世界1995年10月号、内藤國雄九段の「名勝負師は言い訳をする」より。  私の前期の順位戦の成績は6勝5敗だったが、内容からいって、勝敗が全部入れ代わっていても(そのときは5勝6敗になる)不思議ではない気がしている。勝負は紙一重の差で決...
観戦記

「それがおかしいんだなあ。羽生さんはさっきから盤の右の方ばっかり見ているんですよねえ」

将棋世界1995年11月号、N記者の第36期王位戦〔羽生善治王位-郷田真隆五段〕第6局観戦記「仰天の勝着」より。 1図以下の指し手 △8四飛▲5六飛△2三銀▲7五歩△7四歩▲同歩△同飛▲8六飛△8二歩▲5六角△2四飛▲9五歩(2図)  パソ...
自戦記

升田幸三実力制第四代名人「相手はうまい手を指してきた。どう考えてもこちらが悪いが、このくらいで参っていては将棋で飯は食っていけない」

将棋世界1995年11月号、島朗八段(当時)の連載自戦記〔第54期A級順位戦 対森下卓八段戦〕「秋の夜長」より。  猛暑も過ぎてみれば懐かしい。やはり涼しくなると将棋の時期という感じがして、不思議と心身共にきちんとしたくなるものである(いく...