将棋マガジン1992年12月号、「新四段誕生」より。
三浦弘行(みうら・ひろゆき)
三段リーグは第9回に初参加。わずか3期で突破した。18歳四段、大型新人に間違いないが、今回は伊藤能新四段の話題が大きすぎて、少々影が薄くなってしまった。
生年月日 昭和49年2月13日。血液型 A型。出身地 群馬県。師匠 西村一義八段。奨励会入会 昭和62年6月。得意戦法 矢倉。趣味 ファミコン(テトリス)
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普通なら「趣味:ファミコン」と大雑把に回答するものだが、「趣味:ファミコン(テトリス)」と、あまりにも具体的に答えるところが、三浦弘行九段らしい真面目さと面白さ。
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三浦九段とファミコンというと、三浦九段の小学生時代、三浦少年の家に将棋を指しに来ていた行方尚史少年に、三浦少年が「一緒にファミコンをやろう」と誘ったところ、「僕は信念でファミコンはやらない」と断られた話が有名だ。
将棋を指し終わってからのことと思われるが、三浦少年はこの行方少年の強い意志にショックを受け、自分もしっかりやらなくてはと思ったという。
→「僕は信念でファミコンをやらない 行方尚史」(日本将棋連盟公式Facebook)
この話は、後藤元気さんの『将棋棋士の名言100-勝負師たちの覚悟・戦略・思考-』で初めて書かれたエピソード。
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そのようなことはあったけれども、三浦少年がファミコンを止めたわけではないことが分かる。
三浦四段のファミコンはこの数年後に壊れたようで、その後はゲームセンターでゲームをやるようになったと、1996年のインタビューで三浦五段は答えている。