中川大輔六段(当時)「やさしいところ」

将棋マガジン1996年2月号、「中川大輔六段 宮崎志摩子囲碁三段と婚約」より。

将棋マガジン同じ号より。

 また新たに棋士の婚約があった。中川大輔六段(27歳)と、囲碁棋士の宮崎志摩子三段(27歳)である。

 なれそめは、将棋連盟の囲碁会。宮崎三段は、囲碁会の講師としてたびたび棋士たちを指導しており、中川六段とも顔見知りだった。

 交際が始まったのは1995年の6月頃から。その後は中川六段の速攻が冴え、夏の終りには「結婚しよう」とプロポーズを決めた。11月26日に米長道場で婚約発表が行われている。

 お互いのどこに魅かれたか?の問いに中川六段は「やさしいところ」、宮崎三段は「尊敬できるところ」と答えた。なお、二人の囲碁の手合いは「井目」。一方、宮崎三段の将棋のほうは「金と銀の区別がつくかどうか」というところ。

 なんでも今年度に結婚・婚約する棋士はまだあと何組かあるらしいとのこと。まだまだこの流れは続きそうだ。なお、式は1996年10月の予定。

* * * * *

1995年は、塚田泰明八段の婚約発表を皮切りに、羽生善治六冠、藤井猛六段、依田有司五段、北島忠雄四段と立て続けに婚約または入籍の発表があった。それに続いての中川大輔六段の婚約発表。(タイトル・段位は当時)

* * * * *

「やさしいところ」「尊敬できるところ」と、とても初々しさを感じる。

ところで、現在では登山など猛烈なアウトドア派で、体を動かすことが大好きで、当時でも将棋連盟野球部部長をやっていた中川八段が、囲碁部にも入っていたとは、にわかには信じられないような気分になってくる。