読む

読む

最後の羽生-大山戦で見せた、大山康晴十五世名人の絶妙の手順

将棋マガジン1991年12月号、「公式棋戦の動き」より。 先月号の勝ち抜き戦の将棋で、大山十五世名人の年輪ある手順を解説したが、この天王戦でも素晴らしい手を見せてくれた。 対 羽生棋王戦。 7図は羽生が▲2四歩と打った局面。 この歩は、△同...
読む

「その羽生と郷田が1回戦で当たってどちらかがいなくなってしまうのは残念だ」

近代将棋1992年4月号、「棋戦展望」より。棋聖戦 第59期棋聖戦五番勝負で、棋聖・南に谷川が挑戦している間に、第60期の予選が進行しており、谷川が3連勝で棋聖を奪取した余韻さめやらぬうちに本戦のメンバーが顔を揃えた。年2回行われる棋聖戦な...
読む

米長邦雄九段「冒頭に『米長邦雄九段、キの人である』とある。おそらくこれは何かの間違いだろうと思っておったのだが……」

将棋世界1992年4月号、写真家の中野英伴さんの「棋士とその風景 第4回 米長邦雄九段」より。 米長邦雄九段、キの人である。人は誰しもが皆それを言う。字源に拠るとキは、草木の芽が地表にわずかに現出した形を説く。米長少年のその時その芽は、姿正...
読む

大野八一雄五段(当時)「最近、中川は、そっと近づいて来ては人の腕と胸をさわる」

将棋世界1992年4月号、大野八一雄五段(当時)の「公式棋戦の動き」より。全日本プロ 4図は羽生が△9七桂と打ったところ。この桂馬は成香にヒモをつけただけの一着。 この手だけを見れば、羽生苦戦と思ってしまうが形勢は羽生優勢というのだから驚く...
読む

森下卓六段(当時)の壮大な盤外作戦

将棋マガジン1992年3月号、読売新聞の山田史生さんの「第4期竜王戦七番勝負を振り返って」より。 太陽のギラギラ照りつけるバンコクでスタートした竜王戦七番勝負は、雪の舞う冬の天童で幕を閉じようとしていた。 第7局は暮れもおしつまった12月2...