先週、山城新伍さんが亡くなった。
山城新伍さんは、テレビドラマ「白馬童子」(1960年)で有名になったが、メジャーになったのは広島の暴力団抗争を描いた映画「仁義なき戦い」シリーズ(1973~1974年)に出演して以降。
「仁義なき戦い」の主役級は菅原文太と小林旭。準主役級が北大路欣也、千葉真一、準々主役級が梅宮辰夫、松方弘樹、名脇役が金子信雄、成田三樹夫、田中邦衛、山城新伍、内田朝雄、曽根晴美、室田日出男、遠藤辰雄、 山本麟一、 川谷拓三、八名信夫、汐路章など。
山城新伍さんをはじめとして個性豊かな名脇役陣の多くは、1974年以降テレビなどでブレイクすることになる。
ところで、最新版の将棋年鑑の「好きな映画」欄では矢内理絵子女王は違う映画をあげていたが、矢内女王が2005年度に女流名人位を獲得した際は「仁義なき戦い」が大きな原動力となっている。
2006年講談社のインタビューより。
――気分転換に映画を観るのが好きということですが、最近観た映画で元気をもらったものはありますか?
矢内 最新作とかよりも、同じものを何度も観るタイプなんですけど、『チャーリーズ・エンジェル』とか、『ブルース・リー』シリーズとか(笑)。自分が強くなったような気分になれるので。今年の夏場は思うような将棋が指せずに負けがこんでいたので、かなり落ち込んでいたんです。それで親の勧めもあって『仁義なき戦い』を観続けたんですよ(笑)。かなり元気になりましたね。すごく面白かったです。気がつくとテーマ曲を口ずさんでいたり(笑)。
――「女流棋士」と『仁義なき戦い』のコンビネーションは、傍目にものすごいものがありますね。
矢内 家の中だけですけど、肩で風切って歩いてたり(笑)。『ブルース・リー』も観ながら体が動いていたりしますからね。
「仁義なき戦い」を勧めるお父様も素敵だが、「仁義なき戦い」を観て元気になれる矢内女王もすごい。
第1期マイナビ女子オープンの矢内理絵子女流名人の紹介も、
レディースオープン最後の覇者。女流名人位防衛も果たし、次のミッションは二冠目獲得。バランス重視の居飛車党だが、売られた喧嘩は「なめたらいかんぜよ」と乱戦にも応じる。「仁義なき戦い」シリーズファン。
と東映調になっており、このあと女王を獲得した。
山城新伍さんと矢内理絵子女王、一見接点はなさそうだが、無理矢理こじつければ、大ブレイクするきっかけとなったのが「仁義なき戦い」シリーズであったことが共通点といえる。
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