グァム島の女流棋士

近代将棋1997年12月号、「女流棋士情報」より。

旅行で出る棋風。

9月12日~15日まで、女流棋士5人がプライベートでグァム旅行を楽しんだ。メンバーは斎田晴子王将、長沢千和子三段、山田久美二段、中倉姉妹(彰子2級、宏美1級)。

せっかく珊瑚礁のきれいな海に来たんだものと、スキューバダイビングを初体験したのは山田二段と中倉姉妹。

「15分ほど説明があっただけでいきなり潜らされて…。息の吸い方がわからないと合図してんのに、どんどん連れていかれて。でも、楽しかった」。

「シスターズか?」と聞かれ、「イエス、イエス」と三姉妹と偽って手ほどきを受けたのだが、さっそくその夜…。宿泊先まで、いちばん上の”お姉さん”にダイビングの先生からお誘いコールがあったそうな。

このとき、山田久美二段は30歳、中倉彰子2級が20歳、中倉宏美1級が18歳。

外国人は日本人の女性を見て、3人のうち2人が似ていると三姉妹と思ってしまうものなのか。

山田久美二段は、この誘いを丁重に断ったという。

一方、30分の時間も惜しんでショッピングに走っていたのは斎田王将と長沢三段。「特に晴子ちゃんは大きいトランクにも入りきらないほどバッグや化粧品を買いまくっていました。空港にいたときから免税店に行っている人、初めて見ました。グァム旅行の思い出の場所は? と聞いてみて。免税店というかもしれません」だって。

到着してからすぐに空港の免税店へ行くというのは、かなりなものだと思う。

3日も寝起きを共にすれば、日常のクセや整理整頓もわかるというもの。

斎田王将、長沢三段、山田二段で使ったひと部屋に関していえば、シャワー取り合い戦でいちばん最初に陣取ってもなぜか身だしなみが整うのがいつもトリだったのが××。

その××はトランクにモノを片付けるのも石橋を叩いて渡ったらしく、△△に「まずは行動よ」とさとされた。

その△△は本人が認めているほどけっこう散らかし屋サンで、中倉姉妹の部屋を見に行ってほんの少し安心したとか。

反対に、化粧品の置き方ひとつもふだんどおりにしないと手際が悪いと自宅風に再現し、これもふだんどおりベッドの上まできちーんと整頓していたのが○○だった。

××、△△、○○誰のことだと思います?

サッとわかれば、かなりの女流棋士通です。

—–

記事本文では、この後すぐに正解が書かれている。

××…斎田女流王将

△△…長沢女流三段

○○…山田女流二段

ちなみに、斎田女流王将の血液型はB型、山田女流二段はA型だ…。