棋士にジャンケンで勝つ法

将棋マガジン1995年7月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

棋士室にて

藤原五段「上の将棋の経過知ってますか?」

杉本四段「知らない」

畠山(鎮)五段「誰か棋譜を借りてくるでしょう」

藤原「じゃんけんして、誰が取ってくるか決めましょう。鹿野さんも」

タマ「エー、私も? じゃあ君(奨励会員)もな」

―じゃんけんポン―

藤原「ウワッ」

タマ「一回で?」

(なんと一回で棋士4人がそろってチョキを出し、奨励会員1人がパーを出して負けたのだ)

畠山「じゃあ、君、5階に行って記録の子から棋譜、借りてきて」

奨励会員「はい」

杉本「一回で決まるって珍しいですね」

タマ「村山説を知らないの?」

杉本・畠山「何ですか、それ」

タマ「じゃんけんした時、棋士は最初にチョキを出す人が多いのよ」

藤原「何で?」

タマ「ほら、チョキって将棋を指す時の手じゃない」

藤原・畠山・杉本「ホー」

タマ「って村山(八段)君が言ってた」

藤原「じゃあ、棋士とじゃんけんする時はグーを出すと得ですね」

畠山「あの奨励会員は修行が足りんかったんですね」

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棋士とジャンケンするときはグーを出す。

ノーベル賞級の村山理論だと思う。

プロボクサーとジャンケンするときはパーを出せば良い、という理論にも展開できそうだ。

実生活に役立つかどうかは別だが。