試練の控え室

将棋世界1999年10月号、河口俊彦六段(当時)の「新・対局日誌」より。

 夜になると、佐藤名人をはじめとして、熱心な棋士が続々とあらわれた。この暑いときに偉いものだ。

 やがて、継ぎ盤が用意され、名人と中座四段が向かい合った。それを先崎七段、行方六段その他が見つめている。研究されているのは、主に羽生対森下戦。これがまたえらく難解で、夏向きでない。

 小生夏バテ気味で考える気力が出ず、離れてぼんやり眺めていたが、そうしているうち、これと同じような場面が以前にあったのを思い出した。

 たしか4、5年前だった。羽生を中心に、先崎、行方。そして村山八段もいたような気がする。そして継ぎ盤で羽生七冠と対していたのは北浜四段だった。北浜君がときどき見せた、つらそうな顔が忘れられない。

 大勢の棋士が見ている所で継ぎ盤の駒を動かすのは、えらく神経が疲れる。側の棋士がなにか意見を言ったときは、言われた手を指せばよいから簡単だが、何も出ないとき、自分で考えた手を指さなければならない。それも出来るだけ早くに。たまたまいい手を指せば、やるじゃないか、と側の棋士は褒めるが(口には出さない)ヘマな手を指せば、軽蔑のまなざしを浴びることになる。そういったところで実力を測られるのである。

 これが、羽生、佐藤といったクラスだと、「難しいな」とか言って考えても、まわりは何とも思わない。Cクラスだとそういかないのが辛い。中座君も、かなりしんどい思いだったろう。しかし、これがいちばん勉強になる。

(以下略)

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「たしか4、5年前だった。羽生を中心に、先崎、行方。そして村山八段もいたような気がする。そして継ぎ盤で羽生七冠と対していたのは北浜四段だった。北浜君がときどき見せた、つらそうな顔が忘れられない」とあるのは、1995年のある日の控え室のこと。

羽生善治六冠、村山聖八段、先崎学六段、郷田真隆五段、行方尚史四段、北浜健介四段などがいる控え室の検討光景。

世の中で一番恐ろしい控え室

デビュー直後の歌手が、大物歌手、巨匠の作曲家、売れっ子作詞家、稀代のテレビ局音楽番組プロデューサー、レコード会社敏腕デイレクターと一緒にカラオケに行く、といった状況よりも辛いと思う。

 

 

第87期棋聖戦第4局対局場「羽衣荘」

羽生善治棋聖に永瀬拓矢六段が挑戦する棋聖戦、第4局は島根県隠岐郡隠岐の島町の「羽衣荘」で行われる。→中継

「羽衣荘」は、しまね故郷料理認証の宿。

海を望む古代檜造りの大浴場と隠岐近海の魚介類にこだわった料理が自慢。

海の向こうには島前が浮かび、夜には水平線の彼方に漁火が輝く。

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〔隠岐〕

ついつい隠岐の島と呼んでしまうが、「隠岐の島」という島は存在しない。

隠岐諸島は島後水道を境に島前と島後に分かれ、島前は知夫里島(知夫村)、中ノ島(海士町)、西ノ島(西ノ島町)から構成される群島、島後は島後島(隠岐の島町)の一島から構成される。

歴史的には、後鳥羽上皇、後醍醐天皇などが流された地としても有名。

〔羽衣荘の食事〕

隠岐でしか味わうことのできない、新鮮特産の島食材を活かした隠岐の郷土料理の数々。

隠岐の島町の名物は、鮑、サザエ、檜扇貝、隠岐岩牡蠣、隠岐松葉がに、あらめ(海草)、隠岐牛、イカ、隠岐そば、など。

しまね故郷料理店認証制度は島根県が実施している施策で、①こだわり「しまねの食材」のお店、②こだわり「郷土料理」のお店の2部門に分かれている。

羽衣荘は②こだわり「郷土料理」のお店の認証を受けている。

〔昼食予想〕

羽生善治棋聖は地元の名産、永瀬拓矢六段は連投しているにぎり寿司と予想したい。

羽生善治棋聖:天ざるそば またはサザエ丼 あるいはサザエカレー

永瀬拓矢六段:にぎり寿司

 

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サザエのつぼ焼き

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