佐藤康光九段の次の一手に出てくるような会心の絶妙手

将棋世界2001年11月号の、アサヒスーパードライの広告「キレ味。この一手。 第14回 佐藤康光九段」より。

狙っていた一着

 谷川浩司名人(当時)に挑戦した第56期名人戦。1勝2敗と黒星先行で迎えた第4局は、私にとって落とすことのできない一番であった。谷川名人の四間飛車に居飛車穴熊に囲って作戦勝ちと感じていたのだが、谷川名人のねばり強い指し回しの前に、私は決め手をつかめず、徐々に追い込まれて焦りを感じる展開になっていた。図は谷川名人が飛車で6四の歩を払ったところ。6六の拠点が大きく先手が苦しくしたかとも思える局面だが、ここで私に狙っていた一着があった。

 図から▲4五桂がキレのある会心の一手。△同銀は▲4三竜だし、△同桂は▲4六角の王手飛車が厳しく決まる。

 この将棋に勝って2勝2敗のタイに持ち込み、フルセットの末に名人位を獲得することができた。この第4局はシリーズの中で最も印象に残っている一局である。

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▲4五桂はなかなか気が付きづらく盲点になりそうな、まさに次の一手のような絶妙手。

△4五同桂▲4六角に△5五桂と頑強に受けられた場合は、▲同歩△同銀▲5六桂の切り返しがある。

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とはいえ、後手からの△7七桂成~△6七歩成のような順も見えており、先手も非常に怖い状況。

この後、滅多に見ることのできないような超過激な斬り合いが繰り広げられる。

その模様については、明日の記事で紹介したい。

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佐藤康光九段が日本将棋連盟の会長に就任した。

このような非常に大変な時期に会長を引き受けることを決意した佐藤康光九段には本当に頭が下がる。

私の中では応援したい気持ちでいっぱいだ。

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佐藤康光九段にはエピソードが非常に多い。

メガネをよく壊したり波にさらわれたりしている、将棋以外の勝負事に弱い、車の運転が決して盤石ではなかった、など主に先崎学九段のエッセイで書かれている。

佐藤康光九段は、このブログの4,246記事中、547記事に名前が登場している。

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それ以外の棋士のこのブログでの名前の登場回数も調べてみようという気持ちになり、調べてみた。(4,246記事中、登場回数100回以上)

  • 羽生善治三冠 1,466
  • 佐藤康光九段 547
  • 谷川浩司九段 505
  • 森内俊之九段 503
  • 渡辺明竜王 437
  • 郷田真隆王将 416
  • 中原誠十六世名人 349
  • 大山康晴十五世名人 342
  • 先崎学九段 298
  • 加藤一二三九段 288
  • 三浦弘行九段 252
  • 升田幸三実力制第四代名人 236
  • 米長邦雄永世棋聖 231
  • 藤井猛九段 229
  • 木村一基八段 225
  • 森下卓九段 217
  • 村山聖九段 211
  • 深浦康市九段 205
  • 久保利明九段 195
  • 林葉直子さん 195
  • 中井広恵女流六段 194
  • 丸山忠久九段 193
  • 河口俊彦八段 182
  • 森信雄七段 170
  • 内藤國雄九段 164
  • 神吉宏充七段 162
  • 行方尚史八段 160
  • 鈴木大介九段 154
  • 島朗九段 143
  • 山崎隆之八段 121
  • 屋敷伸之九段 118
  • 田中寅彦九段 117
  • 青野照市九段 112
  • 森雞二九段 110

このような集計は初めてだが、羽生善治三冠の名前が3回に1回登場しているとはすごい。