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振り駒伝説

将棋世界1984年7月号、信濃桂さんの「東京だより」より。 将棋の先後を決める振り駒は、なかなか風情があるものだ。やはりジャンケンでは物足りない。最近はアマチュア間にもすっかり定着し、昼休みの早指し戦でも駒を振る光景がよく見られる。プロの場...
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駒が片付けられた盤上をじっと見つめていた郷田真隆棋聖(当時)

将棋世界1999年1月号、河口俊彦六段(当時)の「新・対局日誌」より。 B級1、2組の順位戦に加え、A級順位戦の羽生四冠対森内八段戦もあるという豪華メニューの日である。控え室も久しぶりに研究陣が厚く、にぎやかだった。ただ、残念ながらジョーク...
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素直さという素質

将棋世界1999年1月号、真部一男八段(当時)の「将棋論考」より。 昔、師匠加藤治郎が伸びる者とそうでない者の違いについて、こういうことをいっておられた。先生は観戦記も書いていたから、局後の検討すなわち感想戦にも参加する。そうして時折御自分...
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「受けが好きとは聞いてはいたがこれほどとは!」

将棋世界1999年1月号、神吉宏充六段(当時)の「今月の眼 関西」より。 1図は木村一基四段-小阪昇六段戦で、木村の居飛穴に小阪が藤井猛新竜王愛用の戦型から捌き、△3八角と打ち込んだ局面。ここからの木村の粘りが実にしぶといものだった。 まず...
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羽生善治二冠(当時)の「助からないと思っても助かっている」

将棋世界2005年1月号、関浩六段の「公式棋戦の動き」より。王将戦 居飛車穴熊を目指した羽生に久保が角交換を強要し、互いに動きにくい展開になったが、羽生の打開策に久保は軽快なサバキでペースを掴んだ。 終盤の5図、△8六桂で誰もが久保の勝ちを...