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真部一男八段(当時)「遠い昔、将棋を覚えたての頃、雑念など一切なく将棋と親しんでいた記憶が呼び覚まされたようである。若い二人が眩しくも見えた」

将棋世界1997年9月号、真部一男八段(当時)の「将棋論考」より。  先日引っ越しということをやってみた。  前の住居には20年程も住んだので、まあ気分転換といった意味合いが強い。  それで今更何をと言われそうだが、引っ越しが大事であるのを...
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加藤一二三九段「私の想像で、会食の時によくしゃべる方が調子が出るという対局者は少ないであろう。私はいま、時々立会人になる事があるが、この時はいろいろと楽しい話をするようにしている」

将棋世界1997年8月号、加藤一二三九段の「私の将棋史」より。  昨年本誌で、「思い出の戦場」という企画があり、私は「福田家」での思い出などを語った。私はいまも、時折この「福田家」の前を通りすぎる事がある。私の代表的な将棋は、ここで指された...
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谷川浩司竜王・名人(当時)「21歳の時よりも確実に強くなっているはずなのに、名人どころか挑戦者にもなれない。意識すればするほど遠ざかってしまう。これが名人位の重みなのだろうか」

十七世名人の資格を獲得した谷川浩司竜王・名人(当時)の思いが語られる。 将棋世界1997年8月号、谷川浩司竜王・名人の特別寄稿「責任の重さ」より。  5月30日、名人戦第5局2日目、夕食休憩。  私は優勢を確信していた。  このまま最善手を...
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羽生善治五冠(当時)「私も対局をしながら『衛星放送で解説している人達は困るだろうなぁ』と思っていました」

近代将棋1997年8月号、中井広恵女流五段(当時)の「棋士たちのトレンディドラマ」より。 「いったい何を考えているのだろう」  衛星放送をご覧になって、そう思われた方も多い筈。  名人戦第5局で、羽生名人が2手目から33分の長考。つられたよ...
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佐藤康光八段(当時)が驚いた中村修八段(当時)の不思議流の一手

将棋世界1997年8月号、佐藤康光八段(当時)の第38期王位戦〔対 中村修八段〕自戦記「経験が生きる」より。  将棋は私の先手。中村八段は変幻自在な「不思議流」と呼ばれる棋風で何をやられるか全く見当が付かなかった。  中村将棋は時折面白い着...