手元にある将棋世界1972年新年号と、2009年1月号の賀詞広告を比較してみた。1972年新年号の頃は大山名人、大山王将、中原十段、中原棋聖、大山王位の時代。
1頁の広告が15件分なのは、今も昔も一緒。
1972年新年号は賀詞広告だけで12頁168件、2009年1月号が7頁半110件。
1972年の特徴は、当時は許されていた政治家の賀詞広告が11件あること。田中角栄、福田赳夫、平泉渉、迫水久常をはじめとして衆議院議員、県会議員など。それと、企業の社長など、自分の肩書きと段位を並列で載せていたということ。微笑ましくなる。
それぞれの内訳を見てみたい。
1972年
棋戦主催新聞社 8
それ以外の新聞社 4
出版社 2
政治家 11
将棋盤・碁盤店 4
駒製作 1
作家 3
道場 3
企業(段位なし) 21
企業(段位あり) 12
支部関係 40
ホテル・旅館 6
個人 54
個人には、経営している飲食店(とんかつ、てんぷら、寿司)、洋品店などの賀詞広告も含まれる。「とんかつ宝亭 代表取締役五段○○○○」というのを見ると、このとんかつ店に行ってみたくなるから不思議だ。1972年に賀詞広告を出していた「とんかつ宝亭」、ネットで調べてみると、あった。
良心的な店なようだ。
2009年
棋戦主催新聞社 16
それ以外の新聞社 1
出版社 3
週刊誌 2
将棋盤・碁盤店 7
駒製作 6
ホテル・旅館 6
支部関係 4
企業 39
個人 18
日本アマチュア将棋連盟
日本将棋道場連合会
株式会社きしろ
NECビッグローブ
日本将棋ネットワーク株式会社
正棋会
アカシヤ書店
将棋ペンクラブ
1972年は支部関係と個人の出稿が多かったことがわかる。また、2009年になるとアマ連や将棋ペンクラブのように、当時の分類に入らないような出稿が増えている。
ちなみに、1972年新年号賀詞広告の次の頁には、棋士の住所一覧がある。本当に古き良き時代だったのだろう。隔世の感がある。