将棋マガジン1991年9月号、羽生善治竜王(当時)の「羽生善治の懸賞次の一手」より。
趣味は室内ゲームが多いのですが、その中で凝ったものは囲碁です。
将棋連盟には囲碁会があって、月一回の例会には必ずでています。メンバー中好敵手は先崎五段です。
一応初段の免状は持っていますが、実力が伴っているかどうかは疑問。一度碁会所に一人で行って本当の棋力を見てもらおうとしたのですが、手合いがつかず(手合い係がいなかった)、今でもハッキリした棋力は分かりません。
これまで対戦した中で一番印象深いのは升田先生との対局です。この思い出は一生忘れないでしょう。
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升田幸三実力制第四代名人が引退したのが1979年、羽生善治二冠が四段になったのが1985年なので、元々無理な話ではあるのだが、やはり升田-羽生戦を見てみたかったという気持ちは強い。
羽生二冠自身も、インタビューなどで、升田幸三実力制第四代名人と対局してみたかったと語っている。
升田式石田流、升田流一間飛車、升田流ひねり飛車、升田流向飛車、に対する羽生二冠の指し回し、壮年期の升田流腰掛銀、升田流急戦矢倉などとの激突。
最低でも十局は指してほしいところだ。
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渡辺明竜王-大山康晴十五世名人
渡辺明竜王-升田幸三実力制第四代名人
久保利明九段-大野源一九段(双方の捌き合い)
藤井猛九段-山田道美九段(振り飛車対居飛車対抗)
佐藤康光王将-花村元司九段(奇抜な形や手ががそれぞれどのように出るか)
郷田真隆棋王-木村義雄十四世名人(正統派同士)
木村一基八段-大山康晴十五世名人(受けの名人同士)
なども、お金を払ってでも見てみたい対局だ。
そういう意味では、
大山康晴十五世名人-升田幸三実力制第四代名人
も、新しい一局が指されるのなら、お金を払ってでも見てみたい。