佐藤康光王将の子供の頃の得意戦法

将棋世界1998年6月号付録、「全棋士出題次の一手 子供の頃の得意戦法」より。佐藤康光八段(当時)の項。

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=ヒント=

当時11歳、アマ二段の時の将棋。今▲7四歩△同歩となった局面。狙いの一手を。

    

〔解答〕 ▲5五角

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 例によってアマ時代の記憶が殆どない私だが、幸いなことに当時通っていた枚方将棋研究会(田中魁秀八段自宅教室)の子供たちの間で棋譜をつけるのが流行していた。

 約30局残っていてアマ二段の頃は石田流が好きだった様だ。

 その中でこの▲5五角の出ているのが何局かある。奇襲の匂いがして感心しないが得意にしていた様だ。以下△7三金▲同角成△同桂▲7四飛△8二銀▲7八飛で結構手になっている。以下は数転の後、勝ちを収めている。時に昭和55年11月26日15時30分開始、16時終了。相手は現在指導棋士の谷川勝敏四段。

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子供の頃は振り飛車をやっていても、奨励会時代に居飛車党に転向している棋士が多い。

私は石田流が90%、三間飛車と向飛車がそれぞれ5%という偏った将棋を指している。

四間飛車や中飛車もやるようになったら、あるいは居飛車も指せるようになったら、将棋の楽しみがもっと拡がるのだと思う。

指す戦法を増やそうか、今のままで手堅くいくか…… もっと強くなってから考えることにしよう。

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この対局が行われた1週間前の11月19日、 山口百恵さんと三浦友和さんが霊南坂教会で結婚式を行っている。

この対局の約2週間後、ジョン・レノンが亡くなっている。

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ジョン・レノンがいたビートルズは、私よりも上の世代の人達に熱烈なファンが多い。

個人的にはビートルズよりも、不良っぽいローリング・ストーンズの方が好みだ。

ビートルズが居飛車なら、ストーンズは振り飛車。

連休モード第2弾。

今は閉店してしまった六本木のビートルズ専門ライブハウス「キャバンクラブ」で、1990年頃にリクエストNo.1だった曲が「While My Guitar Gently Weeps」。

”泣き”の入っているギターソロは、エリック・クラプトンが務めた。

矢倉系のイメージの強いビートルズの中では、角換わり腰掛銀のような印象の曲。個人的に好きだ。

ローリング・ストーンズといえばこの曲。石田流含みの三間飛車のようなイメージの曲。

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ビートルズとローリング・ストーンズの影響を強く受け生まれたのが、日本のグループサウンズ(GS)。

グループサウンズは誕生と同時に多くの女性ファンを獲得し、その人気は社会現象とまでなった。

今の時代の言葉で表現すれば、全員が王子だった。

私の中で評価が高い、不良性向の強い代表的なグループは次の通り。

ザ・タイガース

最も人気があったグループと言っていいだろう。沢田研二(ジュリー)、岸部一徳(サリー)などがメンバーだった。

山田久美女流三段は沢田研二ファン。

♪視聴No.17 ザ・タイガース The Tigers/銀河のロマンス Romance In The Milky Way (1968年)
ザ・タイガース The Tigers/⑤銀河のロマンス (1968年3月25日発売)作詞:橋本淳、作曲・編曲:すぎやまこういち

ザ・テンプターズ

萩原健一(ショーケン)がリードボーカル。タイガースが四間飛車ならテンプターズは三間飛車というほどの人気。

♪視聴第5位⇒7位 エメラルドの伝説 The Legend Of Emerald/ザ・テンプターズ The Tempters(1968年)
高校2年生・・・♪♥~*☆*★*♪。☆*★*♪。♥~*☆*★*♪。☆*★*♪。♥~*☆*★*♪。☆*★*。☆*★彡ザ・テンプターズ The Tempters/③エメラルドの伝説 The Legend Of Emerald (1968年6月1...

ザ・ゴールデン・カップス

音楽的な素養が最もしっかりしていたグループ。

ドラムのマモル・マヌーは超美男子。

リードボーカルのテイブ平尾は将棋四段。

ザ・ゴールデン・カップス The Golden Cups/本牧ブルース Honmoku Blues (1969年)
ザ・ゴールデン・カップス The Golden Cups/⑥本牧ブルース (1969年2月1日発売)作詞:なかにし礼/作曲・編曲:村井邦彦1968年7月以降メンバーの出入りを繰り返し、GSブーム終焉後はディスコが活躍の場となったが、結局19...

オックス
コンサート会場では失神者続出。

ザ・ジャガース

黒のイメージ。
リードボーカルの岡本信が格好いい。

ザ・ジャガーズThe Jaguars/ダンシング・ロンリー・ナイトDancing Lonely Night (1967年)
ザ・ジャガーズThe Jaguars/②ダンシング・ロンリー・ナイト (1967年10月5日発売)作詞:漣 健司 /作曲:鈴木邦彦