佐藤康光王将のメガネ

将棋世界2002年8月号、佐藤康光王将の棋聖戦第1局自戦記「残念な敗戦」より。

 午前中、△4四歩と指して郷田棋聖の考慮中、珍事があった。目を少し休めようと思い眼鏡を外そうとしたらフレームのつけ根が折れてしまった。さすがに初めてであった。

 顔に力が入り過ぎたのだろうか。

 幸いスペアを持っていたので事なきを得る。もっともこのスペアも壊れないとも限らない。控え室に行き、修理していただくようにお願いした。

 数年前の竜王戦の谷川-真田戦の立会でオーストラリアに行った際、海に流され、代わりに購入した思い出の品だが本格的に使い始めてからはまだ2年くらい。ちょっと早過ぎる様な気がする。

 そういえば羽生竜王はもう10年くらい同じ眼鏡を使っている様な気がするが。保管の仕方が悪いのかなあ。

 話はそれるが昔、コンタクトにしようか迷ったことがある。

 今でもたまに考えるときがある。

 眼になじまなかった、ということもあるが、とある人に「顔に迫力がなくなる」と言われ、それから結局どういう訳か現在に至っている。何気ない一言で決めることもありますね。

 いつも行っている美容室の店員に「外した方がカッコいいですよ」と言われると、そうしようかなという気にもなるときもあるが・・・

(以下略)

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メガネをかけないと「顔に迫力がなくなる」と言ったのが、棋士なのか将棋界とは関係のない女性なのか、とても興味深いところだ。

ちなみに、下の写真は、1990年代初頭の将棋マガジンに掲載されていた、11歳の頃の佐藤康光王将。メガネはかけていない。

写真: 11歳の頃。もちろんこの頃...

美容室で「外した方がカッコいいですよ」と言ったのは女性であった可能性が高いと思う。

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メガネというのは厄介なもので、「メガネが似合っている」と言われると、嬉しい半面、自分の素顔に対して疑念を抱いてしまう。

「外した方がカッコいい」と言われると、とても嬉しいが、メガネをかける意義について疑念を抱いてしまう。

私も昭和の頃コンタクトにした期間が半年だけあるが、コンタクトにした理由は、複数の女性から「外した方がいい」と言われてその気になったというものだ。

軟弱な私と違って、佐藤康光王将はコンタクトに浮気することなどなく、現在に至るまで筋をキチンと通している。

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佐藤康光王将がオーストラリアで購入したメガネについては、昨年のブログ記事で取り上げている。

「同じ関係者とは思えませんね」