坊主頭

将棋世界付録、「2000年棋士名鑑」より。

木村一基八段などの実質上の師匠でもある沼春雄七段。

 奨励会時代の話。将棋世界の特別企画でアマプロ戦が決まり、観戦記担当の山田道美棋聖(故人)が、沼2級(当時)に学生時代のライバルアマ四段との対局の話を持っていった。その際、「君、負けたら坊主だよ」とペナルティ条件を出した。「やってもいいけど坊主は辛いなあ」と頭に手をやる沼。ところが、対局が始まる2ヵ月前のある日、丸坊主頭の沼2級を見つけて山田はびっくり。「負けて坊主は癪なので、先に刈っておきました」。そんな温厚な人柄は誰からも愛され、第48期C2順位戦で苦節15年、41歳で昇級を果たした時には連盟職員全員が温かく祝福した。その夜は涙味の酒を、朝まで飲み明かした。

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私が入った高校はプロテスタント系のミッションスクールだったが、入学する2年前までは坊主頭にしなければいけない学校だった。

入学する1年前までは制服もあった。

「運が良かった・・・」と一瞬思ったのだが、第一志望の高校を落ちての入学だったので、これは当時として見れば「不幸中の幸い」というべき性質のものだったのだろう。

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中学2年の中盤から3年まで将棋に真面目に取り組んだため、勉強に少し手が回らなくなり、その結果の第一志望の高校不合格だった。

これに懲りたのか、高校、大学、社会人20代時代は将棋から離れていた。

私が将棋を再開するのは、30歳になる年のことになる。

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今日は、第1期リコー杯女流王座戦五番勝負(清水市代女流六段-加藤桃子奨励会1級)第3局が行われる。→中継