井上慶太六段(当時)夫妻のノロケ

将棋マガジン1994年5月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。

小林八段「いつも仲良さそうでええねェ」

井上夫人「良さそうとちゃうの。仲ええの」

小林「でも、よう聴いときや。男はある程度お金ができて、暇があって、外泊が多いっていう条件が揃ったら浮気の心配せなあかんで」

夫人「ええ、そんなん…」

井上六段「またもう、小林先生自分の事じゃないですか」

小林「チャー。いや、僕は忙しいからね」

井上「それにワシそんなに小遣いもろてませんわ」

小林「どれ位もろてんの」

井上「三万位ですわ」

夫人「なんでェ。放っといたらなんぼでも使うくせにィ」

タマ「あ~ごちそうさま」

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「なんでェ。放っといたらなんぼでも使うくせにィ」 が、たまらなく心に響く。

とても思い入れのある男性にしか使われることのない、女性の最上級の言葉の一つだと私は個人的に思っている。

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元・近代将棋編集長で将棋ペンクラブ幹事でもあり、当時日本将棋連盟に勤務していた中野隆義さんの、以下の証言がある。

当時、関西将棋会館の女性職員は皆それぞれに感じのよい方ばかりでして、私めは関西に出張に行くのが楽しみでした。関西会館の女性職員の中で、全てのしゃべりの語尾がクルリと上がる方がいらっしゃいました。コレがまたその容姿と年齢にピッタリと合った雰囲気を醸し出していまして、そうですねえ、可憐さと可愛さをミックスさせたような感じですか。その方が井上流と結婚したと聞いたときは、ホントにもう井上の野郎めえと、あ、いえ、井上さんおめでとーと心より喜んだものでした。

本当に素敵な奥様なのだろう。

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小林健二八段(当時)の「チャー」は、小林八段の有名な口癖で、「アチャー」の”ア”が省略されているという。

 

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