今日は、NHK将棋講座2015年7月号の発売日。
◯表紙は、山崎隆之八段。
◯グラビアは、「乃木坂46 伊藤かりん、香川愛生女流王将と共演」。収録後の伊藤かりんさん、香川愛生女流王将、山崎隆之八段の会話も載っている。6月14日放送の山崎隆之八段-阿部光瑠五段の1分切れ負け将棋の模様も。
◯「あなたの知っている/知らない」は、山崎隆之八段の登場。編集部からの山崎八段への質問、自らを語る山崎八段、前回登場の羽生善治名人から山崎八段への質問、次回登場の糸谷哲郎竜王が語る山崎八段の四部構成。羽生名人からの質問に一喜一憂の様子を見せる山崎八段など、山崎ファンの方は必見の濃密で深い内容。
◯佐藤康光九段の「勝つための詰みのセオリー」、7月からは囲い別の詰みのテクニック。中級の方にも非常に参考になる詰み筋がたくさん出てくる。
◯将棋クローズアップ:将棋の周辺ガイドは「将棋の新しい楽しみ方が生まれた日」。4月14日に東京・下北沢の小劇場B1で行われた最強頭脳戦「将棋の王将」について私が書かせていただきました。詳しくはこの記事の最後に。
◯将棋クローズアップ:教室探訪は「仙台市青葉区・杜の熊さん将棋教室」。熊坂学五段が開催している「杜の熊さん将棋教室」の様子、熊坂五段の思い、教室参加者の声。これからがとても楽しみな教室だ
◯佐藤天彦八段の「『貴族』天彦がゆく」は、研究会やVSの時などの服装、買い物に行く時の服装について。よくよく考えてみると、将棋の月刊誌でこのような話題が読めるというのも貴重かもしれない。
◯後藤元気さんの「渋谷系日誌」は、NHK杯戦での自戦記について。「自戦記を書いた棋士の勝率は悪いけれども、次に本戦に出場した時の勝率は?」から始まる探求。なかなか興味深いアプローチ。
◯リバイバル NHK杯伝説の名勝負は、丸田祐三九段の自戦解説による1983年度3回戦、丸田祐三九段-谷川浩司名人戦の後編。最後に、写真家の丸田祥三さんが「玄関先の父」で、父である丸田九段に対する思いを書かれており、非常に印象的で心に迫ってくる。
NHK将棋講座の観戦記の編集を担当されている後藤元気さんは、twitterでの最新号の紹介で、次のようにtweetしている。
【NHK将棋講座7月号⑧】僕の渋谷系はあいもかわらず。つまり通常営業です。内容は自戦記、次回、今泉四段など。NHK杯リバイバルは前号に続いて丸田九段と谷川名人(当時)の名勝負。付記された丸田九段のご子息で写真家の丸田祥三さんの文章がとてもすばらしくてジーン。今月のイチ押しです。
— gotogen (@gotogen) 2015, 6月 13
浦野真彦八段は、次のようにtweet。
『NHK将棋講座7月号』で、gotogen氏がイチ押しという写真家丸田祥三さんが書かれた、丸田先生のこと。かつてこれほど心打たれる1ページに出会ったことがあっただろうか。感動、感謝、感銘。もう何度読んだかわからない。 — 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 6月 13
重要なことなので『NHK将棋講座7月号』についてもう一度。丸田祥三さんが書かれた「玄関先の父」をオススメします。今月号のイチ押しではありません。51年間、これまで読んだエッセイでイチ押しです。
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 6月 13
◯棋戦プレイバックは、関浩六段による、第40期棋王戦五番勝負。関六段が奨励会時代にタイトル戦の記録係を務めた時の話なども。
◯付録は、石田和雄九段の「古い棋譜を訪ねて ④明治、大正の巨匠たち」。1892年の相川治三吉-小菅剣之助戦、1917年の関根金次郎八段-阪田三吉八段戦が取り上げられている。棋譜を追いながら、短時間でコンパクトに将棋史を学ぶことができる。
NHK杯戦観戦記
◯1回戦第5局 千田翔太五段-中村亮介五段 「ビックリ!千田の秘策」 観戦記:上地隆蔵さん
◯1回戦第6局 村田顕弘五段-北浜健介八段 「自身を持つためには」 自戦記:村田顕弘五段
◯1回戦第7局 丸山忠久九段-宮田淳史六段 「角換わりを制す」 観戦記:小暮克洋さん
◯1回戦第8局 佐々木勇気五段-藤原直哉七段 「風雪と妙手」 観戦記:小田尚英さん
ということで、今月号には私の最強頭脳戦「将棋の王将」のライブレポート「将棋の新しい楽しみ方が生まれた日」が掲載されています。
「将棋の王将」は、非常に端的に言えば、お笑い芸人(囲碁将棋の文田大介さん、根建太一さん、ザブングルの加藤歩さん、スパローズの大和一孝さん、ひので池田直人さん、ランパンプス寺田ゆうきさん、LLRの福田恵悟さん)、小林顕作さん(宇宙レコード/コンドルズ)、田口隆祐選手(新日本プロレス)が出演する将棋対局ライブ。MCはポテト少年団の菊地智義さんで解説役が佐藤紳哉六段。
「将棋の王将」、来場者の75%は女性で、将棋のイベントの男女比を逆転させたような会場。将棋のルールを知っている方の比率はほぼ50%。
真剣に対局を行うイベントが将棋が初めての方でも楽しめるものなのかどうか、初めは想像がつきませんでしたが、始まって間もなくから最後まで、笑いあり、勝負の緊張感ありで、大いに盛り上がったイベントとなりました。
このイベントを開催したのは、スラッシュ-パイル代表取締役の片山勝三さん。片山さんは元吉本興業のマネージャーで、現在は舞台、ライブの主催・企画などを手掛けられており、吉本時代の片山さんは今田耕司さん、中田カウス・ボタン、南海キャンディーズなど芸人を多数担当。 片山さんは、ライブ終了後、twittetで次のようにtweetされています。
本日は「将棋の王将」にご来場頂き、ありがとうございました!スパローズの大和さんに将棋企画を提案され、どうなることかと開催したこのイベントでしたが、将棋のはずなのに、殴り合いを観ている様な錯覚に陥り、今まで気付かなかった将棋の魅力と棋士の順応性と堅気でない空気がたまりませんでした! — 片山勝三 (@katayamashozo) 2015, 4月 14
そして「将棋の王将」に参加して下さった芸人さん、小林顕作さん、新日本プロレスの田口隆祐選手!この組み合わせが本当に絶妙でした!みなさん、かっこよかったです!出演者の皆様、お客様、本当にありがとうございました!第2回、やりたいです! — 片山勝三 (@katayamashozo) 2015, 4月 14
そして 、NHK将棋講座2015年7月号をご覧になられての片山さんのtweet。
NHKテレビテキスト「将棋講座」7月号に、去る4月15日に開催しました「将棋の王将」のライブレポートが掲載されております。P42です。皆様是非ご一読下さい!将棋講座様、ありがとうございます! 将棋は殺し合いであり、堅気ではない、と痛感したイベントでした。
— 片山勝三 (@katayamashozo) 2015, 6月 12
お笑い芸人の方たちが、いつもは舞台で決して見せることのない、対局中の真剣な表情、戦いの表情。そこから片山さんは、将棋から漂う雰囲気・魅力を感じ取られました。将棋に慣れ親しんでいる私などはマヒしてしまって既に感じることができないような感覚、それを片山さんは非常に新鮮な言葉で語ってくれています。「堅気ではない」、嬉しくなるほど絶妙な表現だと思います。
新日本プロレスでもtweetしていただいてきます。
6月16日(火)発売!「NHK将棋講座 7月号」に田口隆祐選手が出演した”将棋の王将”のライブレポートが掲載!! http://t.co/FCGfMTbgZz #njpw pic.twitter.com/KqFDouo3fF
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2015, 6月 15
史上初の、レスラーと将棋の本が並んだ写真。とても感動的です。
NHK将棋講座2015年7月号、面白い記事が満載ですので、ぜひご覧ください。