将棋世界1999年10月号、特別企画「字は語る」の写真より抜粋。
関根金次郎十三世名人の色紙。
「王手飛車取りで なんと煙草の うまきかな」と書かれている。
関根十三世名人の字は初めて見たが、ものすごく価値がありそうな色紙だ。いくらぐらいの値段がつくのか気になる。
今日、アカシヤ書店の星野さんと会えるので、聞いてみよう。
羽生善治四冠(当時)の「変わりゆく現代将棋」第1回目の直筆原稿。
羽生流の字体で丁寧に書かれている。
原稿用紙の下2文字分が空けられている。
上の原稿は、将棋世界1995年4月号に掲載された谷川浩司王将(当時)の自戦記のもの。関西淡路大震災から1ヵ月後に書かれている。
→谷川浩司王将(当時)「将棋を指せるのが嬉しい。この一言に尽きた」
下の原稿は、先崎学六段(当時)のもの。
名前の署名が特徴的だ。
谷川流も先崎流も、羽生流と同じく原稿用紙の下2文字分が空けられている。
加藤一二三九段の自戦記の原稿。
原稿用紙の下2文字分は空いていない。
写真には、
加藤一二三九段の原稿は豪快に直しや付け足しが入る。時には勢いがありすぎて原稿用紙のマス目を無視することもしばしば。それでも原稿の量は毎回ピタリと同じになる。
と解説がついている。
佐藤康光八段(当時)の自戦記の原稿。
名前を欄外に書いているのが佐藤流。
やはり原稿用紙の下2文字分が空けられている。
真部一男八段(当時)の「将棋絵論考」の原稿。
タイトルと本文の間がやや大きく空けられているのが特徴。
羽生流と同じく、原稿用紙18文字目と19文字目の間に線が引かれている。
内藤國雄九段のエッセイの最終回の原稿。
加藤一二三九段と同じく、原稿用紙の下2文字分は空けられていない。
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現在は原稿を電子的に送ることが主流となっているので、このような手書きの原稿はほとんど無くなっているに違いない。
絶妙なタイミングでの素晴らしい企画だったと思う。