郷田真隆九段「リップサービスで付け加えると、本格派の将棋を見たければ私の将棋を見てください」

将棋世界2005年5月号、第63期順位戦昇級者(B級1組→A級)より。

郷田真隆九段

1.この1年の順位戦を振り返って

内容が良くない将棋ばかりで酷かった。先崎戦は最悪でどうしようもなかった。井上戦も終盤、詰みや勝ちを逃したり…。森下戦も必勝に近い曲面になったが終盤がひどかった。

2.印象に残った一局

 やはり先崎戦。でも、良かったのを1局挙げるとなると島戦。途中優勢になり、勝ちきれなければならなかったが、ふらつきながらもなんとか勝てた。この島戦は全力で指せた。

3.いつ頃昇級を意識しましたか

 先崎八段に負けて4敗になり、かつ内容もひどくて昇級どころの話でなくなってしまった。普通4敗では上がれないが、順位が上だったので望みをもっていようと。ただ、競争相手にやられているので厳しいと思っていた。

4.最初に昇級を伝えたのは誰ですか

 両親。

5.来期の抱負

順位戦もそうだったが、この1年は成績、内容が酷かったので気を引き締めて頑張りたい。

6.ファンの方へ一言

 月並みですが、一生懸命やりますので注目してください。リップサービスで付け加えると、本格派の将棋を見たければ私の将棋を見てください。

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「筋が良い」だけでは本格派にならない。

「正統派」は本格派と微妙にニュアンスが異なる。(正統派は英語でOrthodox school、本格派は英語でAuthentic)

Wikipediaや Yahoo!知恵袋によると、野球のピッチャーの世界では、

  • 本格派:威力ある速球と優れた変化球、豊富なスタミナと一定以上のコントロールを兼ね備えた(主に先発型の)投手
  • 速球派:本格派よりも真っ直ぐ重視
  • 技巧派:本格派よりも変化球主体
  • 軟投派:変化球主体で打たせてとる

『巨人の星』の星飛雄馬は、大リーグボール1号より前の時代が速球派、大リーグボール1号時代が軟投派、大リーグボール2号と3号時代が技巧派で、本格派時代はなかったということになる。

本格派の将棋は、野球の本格派ピッチャーと似ているかもしれないが、100%同じ意味にはならない。

やはり、本格派の将棋=郷田将棋そのもの、という定義が一番しっくり来そうだ。

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先崎学七段(当時)「僕らの世代の将棋のタイプを端的にいうと、佐藤は野蛮、羽生は柔軟、郷田は筋が良くて華麗で、森内はターミネーター、丸山はエイリアンである」

 

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