「前髪を自分で切ったそうですが?」

将棋マガジン1995年5月号、「第65期棋聖就位式」より。

 羽生棋聖の就位式が3月7日、東京都千代田区の「キャピトル東急ホテル」で一般ファンら300名(半数近くが女性ファン)を集めて行われた。

 羽生棋聖は「これで4期獲得できたので、来期は永世棋聖を目指して頑張りたい。今後は瞬間的でなく、5年、10年と第一線で活躍したい」と語った。

 なお、就位式終了後は「将棋ファンと羽生棋聖の夕べ」が行われた。萩本欽一さんの司会による、女性ファンから羽生棋聖への質問会が行われ「前髪を自分で切ったそうですが?」など、ユニークな質問が続出した。また、阪神大震災チャリティーオークションも行われた。

棋聖就位式。近代将棋同じ号より、撮影は炬口勝弘さん。

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「萩本欽一さんの司会による、女性ファンから羽生棋聖への質問会が行われ」

300人の出席者の5割が女性というのだから、当時のフィーバーがいかに凄かったかがわかる。

萩本欽一さんが司会なのだから、世の中のあまねく質問会の中でも最強の布陣だったと言えるだろう。

上の写真からも、就位式の盛況さがうかがい知れる。

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「前髪を自分で切ったそうですが?」

たしかに、下の写真を見ると、前髪がそのように見えないこともない。

この情報は、この頃の将棋世界にも将棋マガジンにも近代将棋にも載っていない。

週刊将棋に載っていたのかもしれないが、スポーツ紙か週刊誌からの情報である可能性が高いと考えられる。

それまで将棋を知らなかった方々が羽生善治六冠(当時)に熱中をし始めた時だった。

棋聖就位式。近代将棋同じ号より、撮影は炬口勝弘さん。