仙台土産の考察、後編。
4.地元では有名ではなかったが、比較的最近メジャーになった路線
代表格が牛タン。私が仙台にいた頃は、牛タンという名前を聞いたことがなかった。この30年で、仙台を代表する名物となった。
私も含め多くの仙台の人達は知らなかったが、仙台での牛タンの歴史は古い。コツコツと積み重ねてきた歴史が花開いたということになる。
同様に、冷やし中華の発祥も仙台ということを、東京に出てきてから初めて知ることになる。
Wikipediaによると
「大量に牛肉を消費する駐留米軍が残したタンとテールを有効に活用するために、1948年(昭和23年)、仙台の焼き鳥店「太助」初代店主・佐野啓四郎が、牛タン焼きの専門店を開業したことが 「仙台牛タン」 の始まりである」
とある。
実は私は、仙台で牛タンを食べたのは1983年に一度きりなので、今回食べようかどうか思案中だ。
5.比較的最近メジャーになった路線
萩の月の製造元「菓匠三全」は老舗だったが、1979年に発売された「萩の月」は、少年隊が大好きだということが報道されることにより、1980年代に飛躍的な大ヒットとなった。
とにかく若い女性に受ける。若い女性に対しては鉄板の仙台土産といえる。
今から20年くらい前だろうか。時効だから書いてしまうが、銀座から六本木へ行く時に、白タクに乗った。地下鉄も終わり、タクシー待ちで長い行列ができていた日だった。
一緒にいた銀座の子が
「あそこに停まっている白タクだと、すぐだよ」
と言う。
銀座から六本木まで、当時のタクシー料金で1,700円。ベンツの白タクは3,000円。
ベンツに乗ると、映画でしか観ることのできないような、迫力のある怖い系の人が運転をしていた。
私は、その時、ちょうどいい気分のほろ酔い加減で、かつ、なぜか「萩の月」を何個か持っていた。
「運転手さん、今話題の萩の月です。どうぞ、あとで食べてください」
と言って、2個差し出した。
運転する人は、とても困ったような顔をしていたが、
「自分にいいんですか。いただきます」
あまりに有名なお菓子だった。
ちなみに「菓匠三全」は、仙台青葉まつり青空将棋教室の協賛でもある。
6.新興路線
ごく最近流行の仙台土産についてはわからないが、傾向的には「ずんだ餅」が、そのうちの一つなのだろう。「ずんだ」は枝豆をすり潰して砂糖を加えたもの。子供の頃は、おはぎに「ずんだ」が塗られていた。今のずんだ餅は、団子のようなものに「ずんだ」が塗られている。個人的には、おはぎよりも団子のほうが好きだ。美味しいのだが、弱点は日持ちがしないこと。その弱点を克服した冷凍物もある。
7.番外:駅弁
お土産には向かないが、仙台駅で売られている駅弁の種類の多さは、全国でもトップレベル(Wikipediaによると全国1位)。
仙台駅の駅弁といえば「こばやし」と「伯養軒」。どちらも老舗。
特選炭火焼き牛たん弁当 1,100円
ひと口牛たん麦ご飯 500円
照り焼きビーフ弁当 1,000円
大安吉日弁当 840円
網焼き 仙臺味噌仕立て 牛たん弁当 1,000円
宮城まるごと弁当 1,100円
独眼竜政宗辨當 1,000円
網焼き 牛たん弁当 1,000円
みやぎ牛肉ひとめぼれ 1,000円
みちのく鶏てり焼き弁当 800円
みやぎ黄金海道 1,000円
伊達のはらこめし 1,000円
帆立まるごと弁当 700円
一念ホッキめし 1,000円
南三陸・松島 かきめし 1,000円
仙台まるごと辨當 1,000円
各驛停車 900円
仙台小分け弁当 800円
宮城ろまん街道 800円
栗めし 700円
七夕ものがたり 700円
花すし 700円
ソースかつ重 600円
助六寿司 400円
ロースカツサンド 550円
サンドイッチ 400円
炭火焼き 仙臺おにぎり 400円
阿武隈川鮭はらこめし
前沢牛めし
三陸うにめし
帆立釜めし
とりめし
牛たんづつみ
仙台味づくし
仙台好飯