1991年の将棋年鑑の棋士名鑑から。
「好きな食べ物、嫌いな食べ物」
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中原誠名人は好きな食べ物が、「麺類」と「ふぐ」。
麺類はいいとしても、ふぐは、昼食で食べるものでも家庭で食べるものでもない、ある意味で不思議な位置付けの食材だ。
専門店でしか食べることができない。
今日は日曜日でもあるので、超高級ふぐ料理店での自戦記を紹介してみたい。
30,000円以上はするであろう、ふぐのコース。
→~人生初の高級河豚店 ミシュラン☆~ 味満ん 六本木 ふぐ料理
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大山康晴十五世名人は、「好き嫌いはない。特にいうなら肉、天ぷら等」。
大山十五世名人は、実はあんぱんが大好物だったらしい。
また、元・近代将棋編集長の中野隆義さんの情報によると、大山十五世名人は、皮が黒くなるくらい熟したバナナも大好きだったという。
大山十五世名人は、子供の頃の憧れの食べ物をずっと愛し続けていたのだろう。
それはさておき、今日は日曜日でもあるので、超高級天ぷら店での自戦記を紹介してみたい。
10,500円のてんぷら定食。
→てんぷら定食@てんぷら深町(京橋)
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羽生善治棋王は、「好き→肉類 嫌い→気持ちの悪いもの」。
気持ちの悪いもの。
私にとっては、ホヤ、ナマコ、とろろなど、数多くあるが、これは人によって感じ方が変わる。
羽生名人も、20年経って、苦手な食べ物は少なくなってきたかもしれない。
それはさておき、今日は日曜日でもあるので、多くの人から気味の悪いものと思われている食べ物を出してくれる店の自戦記を紹介してみたい。
新宿にある、珍味料理「朝起」という店。
→朝起(2)…ご覧になる場合は朝起(1)経由で、、
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だいぶ前の週刊文春の椎名誠さんのエッセイに「ゴカイ丼」のことが書かれていた。さすがの椎名さんも「ゴカイ丼」を食べることはできなかった。
今回「ゴカイ丼」のことを調べていたら、白土三平著「白土三平 野外手帳」に似たものが載っているという情報を得た。
白土三平 野外手帳 (小学館ライブラリー―OUTDOOR EDITION) 価格:¥ 893(税込) 発売日:1993-09 |
アウトドア雑誌『BE-PAL』に書かれた連載記事がまとめられたもので、日本人が長い間文化・風習として持っていながら知られていなかったり、急速に消え去ろうとしている食文化や各地の風習を伝えるものとなっている。
ゴカイ丼系というのは、「エラコの汐だき」。
エラコは、最近のブログ記事「棋士たちの釣り日和」に出てきたイソメやゴカイよりも更に太い感じの環形動物…。
汐だきは鍋料理っぽいものなのだろう。味噌汁や酢の物も紹介されているらしい。
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この本には、それ以外にもサバイバル的な勢いの食材が出てくる。
(Amazonの目次からいくつか抜粋)
- ホテイシメジ…美味しいキノコだが、酒と一緒に食べると中毒を起こす
- エソのさんが…小骨が多く練り物の材料にしかならないエソを、さんが焼き(味噌や薬味を入れて粘りが出るまで根気良く叩いてから焼く)にする
- ゴンズイの輪(タガ)…毒を持つ背びれをはずして調理
- イナゴ
- ハブ
- カニコ汁…モズクガニの鍋料理
- 金茸・銀茸…今では高価なきのこ
- ウマヅラのタタキ…カワハギの仲間の魚
- 行者ニンニク
- ナマダの茶漬け…ナマダはうつぼのこと
- 板サンガ…鯵のハンバーグのようなもの
- イタドリの虫…イタドリという植物の中に住む虫。渓流釣りの餌になる。
- 星鮫の水なます…冷やし味噌汁
- ネマガリタケ…山菜
- キハチワの洗い …キワハチはオコゼ。身は硬いが、洗いには向いている
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白土三平さんの境地には、たどりつけそうにない。