森内俊之九段の杞憂

バトルロイヤル風間さんの仕事場の本棚が地震で倒れ、そこから出てきた週刊将棋の2005年新年号用の元原稿。

元原稿を懐かしむバトルさんのブログの似顔絵第1弾は森内俊之九段。

コピーは、細本数子(細木数子さんのバッタモン)が、その棋士の2005年を予言するという設定で作られている。

棋士似顔絵新シリーズ、2005新春似顔絵大会・その1森内俊之。

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以前のブログ記事でも触れたことがあるが、湯川恵子さんから聞いた話。

森内俊之九段が名人を獲得する前の頃の、森内九段と湯川恵子さんの会話。

「恵子さん、僕の顎って長いでしょうか?」

「長くないけど、どうして?」

「バトルロイヤル風間さんの漫画で顎を長く描かれているから…」

「ああ、あれはバトルさんが面白おかしく描いているからよ」

「あ、そうですか。そうですよね。そうですよね。安心しました」

森内九段は、顎を長く描かれていることを特に気にしている様子でもなかったが、この会話をしてから、ホッとした表情になったという。

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バトルさんの4コマ漫画には、森内九段の顎の上で羽生名人が眠っていたり、森内九段の顎が将棋盤に突き刺さる、などのシーンがいくつも登場する。

室田伊緒女流2級(当時)の心温まる校長先生

優しい校長先生の話。

近代将棋2006年1月号、故・池崎和記さんの「関西つれづれ日記」より。

名古屋国際ホテルで「室田伊緒さんの女流棋士合格を祝う会」。

室田さんは愛知県春日井市在住の高校1年生で、女流育成会を1年で抜けて9月4日に女流棋士の仲間入りを果した。それを祝福しようと東海地区の将棋ファンが集まったのだ。

出席者は210人で、予想以上に多い。僕は名古屋のパーティー(もちろん将棋関係の)にはたいてい出ているが、それより多い感じである。

で、師匠の杉本六段に「ずいぶん多いですね」と言ったら、彼は「そうなんですよ。僕のパーティー(昇段祝賀会)のときは190人くらいですから、それより多いです」と苦笑していた。

室田さんは小5で将棋を覚え、中3で女流アマ名人になって、高1で女流棋士になった。つまり駒の動かし方を覚えてから4、5年でプロになったわけで、これは異様な速さである。

中田章道六段のあいさつ。「こんなに早く女流棋士になるとは思いませんでした。女流棋界も50人の大所帯になって頂点に清水市代さんと中井広恵さんがいます。室田さんの一番いいところは、若さ。近い将来、清水さんや中井さんに勝てる棋士になってほしい。そして東海地区に女流のタイトルを持ち込んでいただきたい」

春日井市の市長、新聞社のえらいさん、将棋連盟の支部長さん…と、いろんな方が祝辞を述べたが、ユーモラスだったのは高校の校長先生のスピーチ。

室田さんがプロになったので、校長先生はひょっとしたら対局で東京や大阪に遠征するときに学割が使えないのではないか…と心配になり、教育委員会に聞きにいったそうだ。返ってきた答えは「どうぞ、安心して学割を使って下さい」で、それを聞いてホッとされたそうだ。

室田さんには盤と駒が贈られた。駒は故・板谷進九段の秘蔵品(美水作の盛り上げ駒)だそうで、会場には清子夫人の姿もあった。

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とても心温まる校長先生、ちょっといい話だ。

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話は変わってテレビドラマ。

学園もののドラマでは悪い校長先生が出てこない。

情熱はあるが無鉄砲な教師(主人公)を、陰から精神的に支える役どころが典型的な校長先生だ。

逆に教頭先生が定番の悪役。

いくつかのドラマで検証してみたい。(情報はWikipediaより)

○熱中時代

・主人公 水谷豊 礼文島出身の新任教師。何事も体当たりでぶつかる。

・校長 船越英二 自宅に教師を多数下宿させており、優しく信頼篤い好人物

・教頭 小松方正 おおらかな校長と対照的に、口うるさい教頭

○スクールウォーズ

・主人公 山下真司 ラグビーを通じて荒廃した高校生たちを更生させようと奮闘する熱血教師

・校長 下川辰平 荒廃した学校を立て直そうと主人公を高校に誘う、主人公の良き理解者

・教頭 佐原健二 当初は日和見で自己保身的な立場だった

○GTO

・主人公 反町隆史 「正しいことは正しい、間違いは間違い」と貫き通す、一本芯が通った性格の教師

・校長 白川由美 数々の問題を抱える学校の未来を変える可能性を主人公に感じ、採用する

・教頭 中尾彬 文部省やPTAなどの組織に弱く、これに関係する人の前ではやたらとペコペコする

キャスティングを見ても明らかに、校長=主人公の味方、教頭=悪役だ。

理由を調べてみたら、非常に説得力のある回答が出ていた。

夏目漱石の「坊ちゃん」が、この様式美の原型となっているという説。

Yahoo知恵袋より→学園もののアニメやドラマで、教頭先生が悪く描かれるのはなぜ?

久々に目から鱗が落ちたような気分だ。