今日から社会人将棋団体リーグ戦

今日から「社会人将棋団体リーグ戦」(東京アマチュア将棋連盟主催)が始まる。

今年は「将棋ペンクラブ」チームが4部リーグから初参加することになった。

「将棋ペンクラブ」チームは、将棋ペンクラブ幹事や会員から構成されるチーム。

私も、社会人将棋団体リーグ戦参入の話を聞いた時は「将棋ペンクラブ」チームからの参加を考えたが、今まで17年間在籍している「原宿カサブランカ」チームへの恩義と義理がある。また人数もギリギリの状況。

ということで、今回は引き続き「原宿カサブランカ」チームからの出場とした。

幹事のなかでも強豪の中野さんや犬塚さんも、今までの経緯などから所属してきたチームを抜けることができず、別チームからの参戦となる。

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将棋ペンクラブチームの基本姿勢は「勝敗にはこだわらず楽しく将棋を指す」。

今期の4部陥落は想定内であり、安住の地である5部、あるいは将来新設されると噂されている6部で伸び伸びと将棋を楽しむのが、当面の目標。

将棋ペンクラブチームの活躍を見守りたい。

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「原宿カサブランカ」は3部リーグ。

創設者は船戸陽子女流二段のお父様で、船戸陽子女流二段のご両親が13年以上前に経営していたレストラン「原宿カサブランカ」がチーム名の由来。

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社会人将棋団体リーグ戦は、1チーム7名の出場選手による団体戦で、10月まで5回開催される。

ところで、私は昨日飲み過ぎたのに、まだ二日酔いになっていない。

対局中に突然二日酔いが襲ってくることが考えられる。

自分の成績を心配しなければならない。

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なお、会場には将棋ペンクラブのブースもできます。過去の会報を配布する予定なので、興味のある方、入会したい方はお立ち寄りください。

本当にあった禁断の盤外戦術(1)

反則ギリギリの作戦。

1996年刊行の田中寅彦九段「羽生必敗の法則」より。

 棋士は、タイトルがかかっていたり、予選でも特に勝負どころになれば、つい一生懸命になって”人間臭い”ことをやってのける。

 棋士は、対局中に対局室を出て気分転換をすることもできる。むろん助言などを受けたら失格だが。

 ある重要な対局でのことだ。さて、その対局も中盤もたけなわ。一方の棋士が尿意を催した。そこですっくと席を立ち、トイレに向かったのだが、なんと相手の棋士もまるでサルマネのようにすっくと立ち上がり、トイレまでついてきたのである。これには、トイレに向かった棋士のほうも驚いた。そのトイレが「大小」のどちらだったか知るすべはないが、とても落ちついてできるものではない。いい年になって連れションなど恥ずかしいことだ。これは、ハッキリ言ってだれの目から見ても明らかな嫌がらせである。

(以下略)

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本当にイヤな作戦だ・・・

棋聖戦第2局対局場「ホテルフォレスタ」

棋聖戦第2局は、愛知県豊田市の「ホテルフォレスタ」で行われる。→中継

「ホテルフォレスタ」は株式会社トヨタアメニティ(トヨタ自動車株式会社100%出資会社)が管理・運営しているリゾートホテル。

ホテル内のレストランはラウンジを入れて4店。ホームページがリニューアルされメニューの詳細が載っていないが、昨年掲載されていた各店の主な昼食メニューは次のとおり。

フランス料理「フォンターナ」

・お肉ランチコース ¥2000

・お魚ランチコース  ¥1,800

・飛騨牛のハンバーグステーキ季節の温野菜添え、シェフズソース ¥1,900

・三河地鶏のクリーム煮 フランス産網笠茸と取り混ぜ茸添え ¥1,600

・ミックスサンドウィッチ(ハム・胡瓜・トマト・玉子) ¥750

・彩々グルメランチ(フォンターナ特製弁当) ¥1,800

・ステーキ御膳  ¥2,000

・海老フライ御膳  ¥2,000

  

日本料理「花乃里」

・麺三昧味くらべ 1,800円

麺(3種)/造り/天麩羅/小鉢/御飯/椀物/水菓子

冷やしうどん、めかぶそうめん、田舎そばの3種類の麺

・ 特選豊後牛のすき焼き御膳2,500円

すき焼き/造り/天麩羅/小鉢/御飯/椀物/香の物/水菓子

・松花堂弁当 2,400円

[過去の注文実績]

過去のタイトル戦での「ホテルフォレスタ」での注文実績は次のとおり。

(「将棋棋士の食事とおやつ」のデータより)

羽生善治二冠

2010年棋聖戦 飛騨牛ハンバーグステーキ○

2009年棋聖戦 稲庭うどん おにぎり2つ ●

2009年名人戦 ヒレステーキサンド、握り寿司  ○

2008年王位戦 飛騨牛ハンバーグステーキ ●

2008年棋聖戦 飛騨牛ハンバーグステーキ  ●

2005年棋聖戦 ハンバーグサンド○

深浦康市九段

2010年棋聖戦 稲庭うどん おにぎり  ●

2008年王位戦 稲庭うどん おにぎり  ○

[昼食予想]

両対局者とも前年と同じメニューと予想したい。

特に深浦九段は、「麺類+おにぎり」が半ば定跡化している。

羽生善治棋聖・・・飛騨牛ハンバーグステーキ

深浦康市王位・・・稲庭うどん おにぎり  

タイトル戦と血液型を分析する

今日は、タイトル戦と血液型について考えてみたい。

森内九段が名人を獲得して、タイトル戦地図は次のようになった(敬称略)。

竜王 渡辺明(O型)

名人 森内俊之(O型)

王座・棋聖 羽生善治(AB型)

棋王・王将 久保利明(O型)

王位 広瀬章人(A型)

棋戦別での2000年以降のタイトル保持者血液型分布は次の通り。

竜王戦 O型9 AB型2

名人戦 O型6 AB型4 A型2

王位戦 O型5 AB型5 A型1

王座戦 AB型11

棋王戦 O型7 AB型3 A型1 

王将戦 O型4 AB型7

棋聖戦 O型7 AB型4

AB型は羽生二冠とイコールとなる。

2000年以降のタイトル戦で、羽生二冠とO型棋士(森内名人、久保二冠、渡辺竜王、谷川九段、佐藤九段、藤井九段、郷田九段、深浦九段)がいかに活躍していたかがわかる。

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大山康晴十五世名人(B型)の時代は、A型棋士(升田幸三実力制第四代名人、二上達也九段、加藤一二三九段、有吉道夫九段、内藤國雄九段)との対抗形だった。

大山・中原時代は、B型同士の対抗形。

中原・米長時代は、B型とAB型の対抗形。

その後のタイトル保持者を見ても、高橋道雄九段、福崎文吾九段、南芳一九段、丸山忠久九段、三浦弘行八段がA型、森けい二九段、田中寅彦九段、島明九段、中村修九段、塚田泰明九段、屋敷伸之九段がB型と、1990年代中盤までは、O型棋士でタイトルを獲得したのは谷川浩司九段だけという状況だった。

O型棋士の台頭は、1990年代から始まり現在に至る。

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田中寅彦九段(B型)は、1996年にこのことを予測していた。

田中寅彦九段の1996年の著書「羽生必敗の法則」より。

 さて、実はこの3人(谷川・佐藤・森内)は、あるデータ上での共通項がある。それは、みな血液型がO型なのである。面白いデータであるが、将棋界はAB型の羽生に、若いO型の棋士がからんでいく展開になっているのである。

 実際、左のデータを見ていただくと羽生の血液型別の相性がわかる。羽生自身は、A型の棋士を相手にすると、実に勝率は8割を超え、圧倒的な強さを誇るのだ。それにくらべて、他の血液型の棋士の場合は7割台前半。

 さらに、このデータを羽生と10戦以上対戦している棋士に限ると、傾向が顕著になる。羽生は明らかにO型の棋士を苦手にしている。A型の棋士は有吉九段、内藤九段、高橋九段などが、羽生に分が悪く、加藤九段だけが抵抗する形。その一方で、O型の棋士は佐藤ら3人を含め谷川もおり、勝率は6割スレスレとなる。

(中略)

 したがって、ひとくくりにはできないが、「O型の棋士は羽生に相性が良い」と位置づけてよいと思われる。

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羽生二冠の、タイトル戦で敗れたケースを全て抽出してみた。

竜王戦

2010 渡辺 明 4-2 羽生善治

2008 渡辺 明 4-3 羽生善治

2003 森内俊之 4-0 羽生善治

2000 藤井 猛 4-3 羽生善治

1996 谷川浩司 4-1 羽生善治

1993 佐藤康光 4-2 羽生善治

1990 谷川浩司 4-1 羽生善治

名人戦

2011 森内俊之 4-3 羽生善治

2005 森内俊之 4-3 羽生善治

2004 森内俊之 4-2 羽生善治

1997 谷川浩司 4-2 羽生善治

王位戦

2008 深浦康市 4-3 羽生善治

2007 深浦康市 4-3 羽生善治

2003 谷川浩司 4-1 羽生善治

2002 谷川浩司 4-1 羽生善治

棋王戦

2007 佐藤康光 3-2 羽生善治

2005 森内俊之 3-1 羽生善治

2002 丸山忠久 3-2 羽生善治

王将戦

2009 久保利明 4-2 羽生善治

2003 森内俊之 4-2 羽生善治

2001 佐藤康光 4-2 羽生善治

1994 谷川浩司 4-3 羽生善治

棋聖戦

2005 佐藤康光 3-2 羽生善治

2001 郷田真隆 3-2 羽生善治

1996 三浦弘行 3-2 羽生善治

1996年の三浦八段と2002年の丸山九段の2回を除いて、羽生二冠がタイトル戦で敗れた棋士の血液型は全てO型。

歴史的に見て、1990年代以降のO型棋士の急激な台頭は明らかだ。

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羽生二冠が広瀬王位に挑戦する王位戦。

1997年以降、羽生名人が名人と王位の両方同時に就いていた年度はなかったが、名人と王位のどちらか一つだけは必ず保持していた。

また、広瀬王位はA型。

広瀬王位にとっては試練の防衛戦となることが予想される。

広瀬王位が過去からの傾向を打ち破るのか、あるいは羽生二冠が勢いに乗るのか、今期の王位戦は興味が尽きない。

森内俊之名人誕生

名人戦第7局は、森内俊之九段が羽生善治名人に勝ち、4年ぶりに名人に復位することとなった。

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最終盤、森内九段必殺の▲7六角。ほとんど受けなしと思われたが、羽生名人は△5四飛打と苦しい受け。

羽生名人のなりふり構わぬ執念の粘りに見えたが、解説によると、これが恐ろしい毒饅頭。この飛車を取って寄せに行こうものなら、濃硫酸の返り血を浴びるがのごとく森内九段は一手差で敗れてしまうことになる。

森内九段は、△5四飛に触れることなく、手堅く勝ちに行った。

森内九段らしさが随所に表れた森内九段の快勝譜だった。

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このブログを始めたのが2008年6月4日から。

開始して2週間後の6月17日に、次のような記事を書いている。

6月17日は、森内名人(当時)が羽生挑戦者に敗れ、名人を失冠した日。

羽生名人と森内前名人

羽生善治十九世名人が誕生した。

ようやく落ち着くところに落ち着いたというか、古い話で恐縮だが、三浦友和と山口百恵が結婚して「ようやく落ち着くところに落ち着いた」と感じた時のことを思い出してしまった。

一方、森内俊之前名人は残念だった。しかし森内さんが無冠である時期は短いと思う。

あれは2003年のことだった。

この年の5月、名人戦で森内名人が羽生挑戦者にストレートで敗れ無冠になった。

同じ6月、湯川博士、恵子夫妻の結婚30周年のお祝いが、埼玉県森林公園の温泉施設で行われた(日帰り貸切バスツアー)。湯川夫妻と縁のある人々50名ちかくが招待された。私も参加させていただくこととなった。

湯川博士さんのチェス仲間だった森内名人と羽生挑戦者にも5月中に招待状が出されていた。あいにく羽生さんは当日予定が入っており、湯川さんへは参加できない旨および結婚30周年を祝う丁重で心暖まる手紙が届いた。森内さんは参加の返事。

当日の朝、池袋集合。森内さんは当時新婚の奥様に見送られバスに乗ってきた。奥様はバスが発車したあともずっと見送っていた。森内さんはバスの中では若手のチェス仲間たちと静かに談笑していた。

ところで、乗った貸切バスのバスガイドは湯川さんのお嬢様。観光バス会社に勤務する本職のバスガイドであり、バスの中ではバスガイド芸を十分に見せてくれた。

温泉施設に到着すると、まずは入浴や自由行動。13時から宴会・演芸会が始まった。演芸会は元・将棋ペンクラブ幹事で出版社勤務のO氏のプロデュース。湯川博士さんの大学の同級生の落語、若手女性浪曲師の浪曲、O氏の落語、バトルロイヤル風間さんの似顔絵コント、そして湯川博士さんの落語初デビュー。

アマチュアとはいいながら面白い芸が続いた。森内さんも屈託なく笑っている。私が演じた芸ではないのだが、リラックスしている森内さんを見て、私も嬉しくなった。

そして、この年の9月。竜王戦挑戦者決定三番勝負が中原永世十段と森内九段で行われることとなった。たまたま私は、このとき3局とも控室を見に行くことができた。

森内先勝のあとの第2局目、中原永世十段の巧みな指しまわしで1勝1敗となった。打ち上げは感想戦終了後、連盟5階で23時過ぎから行われた。中原永世十段もご機嫌で面白い会話が続く。

「大山先生とのタイトル戦のときは参っちゃったよねえ(昭和46年以前)。1日目の午後4時頃、封じ手にしようと言うんだよね。どうせ1日目なんだから、早くやめて麻雀にしましょうよって。記録係の子に時間は適当に計算して加えておいてって。そりゃ大山先生は1日目は美濃囲いに囲うだけだからいいんだけど、僕は居飛車だから1日目からもの凄く考えなきゃいけないんだよね」

森内九段は中原永世十段の隣の下座に座り、笑いながら話を聞いている。しばらくすると、森内九段がビール瓶を持って席をまわりまじめた。新聞社、連盟職員、関係者の人達に「今日はお疲れさまでした」とビールをついでまわっているのである。私にまでビールをついでくれた。

負けた日なんだから、そんな気を遣わなくていいのにと申し訳なく思ったのだが、あとで考えると、あれが森内さんの地なのかもしれないとも思った。

その後の森内さんは、竜王戦の挑戦者となり竜王を奪取し、翌年の名人戦では羽生名人から名人を奪い返し、名人位を守り続け昨年十八世名人となった。

森林公園然り、連盟での打ち上げ然り。逆境の中での森内さんの良い意味での鈍感力、気遣い、性格のよさ(これはどの棋士にも共通しているかもしれないが)には、抜群なものがあると思う。

無冠の時ほど力を発揮できるのではないだろうか。

ここからは、半分冗談だが、2003年以降、森内さんが数々のタイトルを取り返した原動力の一つには、湯川博士さんの落語やバトルロイヤル風間さんのコントを名人戦直後に見たこともあるのではないかと少しだけ思っている。森内さんと羽生さんの最も大きな違いは、このときの演芸会を見たか見なかったかの部分だ。

ちなみに今年は湯川夫妻結婚35周年。9月に東京で記念演芸会をやるという話が伝わってきている。影響があるかどうかは別としても、ゲン担ぎの意味でも、また森内さんが、湯川博士さんの落語やバトルさんのコントで笑う姿をみて、私も嬉しくなりたいと思っている。

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私の予想はことごとくはずれる傾向があるが、3年前にこんなことを書いていた。

今のブログの記事と、ずいぶん印象が違う・・・

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羽生二冠も、このままでは済むわけがない。

今回の敗戦をきっかけに更にひと回り進化した羽生二冠になって、来年の名人戦に挑んでくることが予想される。

羽生二冠が降臨する(10数年前に島明九段が使った表現)A級順位戦も目が離せない。