2011年5月将棋関連新刊書籍

2011年5月の将棋関連新刊書籍。

羽生の三手詰 (SUN MAGAZINE MOOK)羽生の三手詰 (SUN MAGAZINE MOOK)
価格:¥ 800(税込)
発売日:2011-05-16

出だし4手で知る石橋幸緒の将棋レシピ―知ると、もっと楽しい将棋・序盤の指し方出だし4手で知る石橋幸緒の将棋レシピ―知ると、もっと楽しい将棋・序盤の指し方
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2011-05
終盤の鬼手 (将棋連盟文庫)終盤の鬼手 (将棋連盟文庫)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2011-05-14
7手詰ハンドブック7手詰ハンドブック
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2011-05
名人戦道場 即詰み編名人戦道場 即詰み編
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2011-05-25
マイコミ将棋BOOKS よくわかる振り飛車穴熊マイコミ将棋BOOKS よくわかる振り飛車穴熊
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2011-05-25

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6月の新刊予定から、渡辺明竜王監修。

週将ブックス 力をつける詰将棋3手5手週将ブックス 力をつける詰将棋3手5手
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2010-06-24

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昨日は将棋世界発売日。

将棋世界 2011年 07月号 [雑誌]将棋世界 2011年 07月号 [雑誌]
価格:¥ 750(税込)
発売日:2011-06-03

将棋ペンクラブ交流会(2011年) 余話

今週の月曜日に5月28日(土)に行われた将棋ペンクラブ関東交流会の模様をお伝えしたが、今日は、その時に書ききれなかったことを補足したい。

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10:00

午前10時過ぎに田中寅彦九段(常務理事)が顔を出された時の会話。

「今年は女性の参加者が多くなる予定で、遠くは京都や名古屋から来られる方もいます」

「それは有り難いですね」

「将棋ファンでありプロ棋士ファンの方が多いですね。ほとんどの方がTwitterをやられていて、Twitterでは”ひろゆき”とか”こーいち”とか”としあき”などと、棋士の名前を愛着を込めて呼び捨てにしている女性たちです」

「それなんだ。私が昔から望んでいた姿は。いやー、素晴らしい時代になった」

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10:10

会場には、昨年2月に亡くなられた元・北海道将棋連盟常務理事の新井田基信さんの遺稿集「道場日誌」が閲覧できるように置かれていた。

これは新井田さんのブログ「北海道将棋連盟道場日誌」を、新井田さんのお母様が書籍化されたものだ。

将棋ペンクラブ編集局宛に送っていただいた貴重な一冊で、交流会の賞品とはならず将棋ペンクラブ永久保存蔵書となる。

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10:15

森内俊之九段からいただいた色紙を開封している時に、森内俊之九段から将棋ペンクラブ宛の封筒に入った送り状を見つける。

事務局の星野さんに渡すときに、「この森内九段直筆の送り状も賞品にしたら喜ばれるかもしれませんね」と言おうと一瞬思ったが、やはり道に反することなので将棋ペンクラブ保存書簡となった。

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11:00

4階のカウンターに昼食注文表(王位戦白組プレーオフ羽生善治名人-村山慈明五段戦)が置かれていた。

ふと見ると、羽生名人が並ちらし寿司、村山五段が冷やし中華。

「こ、これが、これが注文表なのか・・・」

インディー・ジョーンズが古代マヤ文明の秘宝を目の前にしたような顔をしていたと思う、私は。

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11:10

4階エレベータ前の喫煙所に三村亨指導棋士四段がタバコを吸いに来られたのでご挨拶をする。三村さんとは以前、何度か一緒に飲みに行ったことがある。

三村亨指導棋士四段は子供指導に定評があり、将棋会館で子供教室を開催している。

三村さんと泉正樹七段のエピソードは4月にブログで書いたばかり。→花村元司九段-加藤一二三九段戦での「ポン!」

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13:30

この日は同じ4階の別の部屋で駒桜の交流戦があったようで、井道千尋女流初段も来られていた。

私がエレベータ前で椅子に座って壁の花のように目立たなくタバコを吸っていた時のこと。

井道女流初段が、4階の入口に脱ぎ捨てられた靴やスリッパを一つ一つ丁寧に並べ直していた。

周りには誰もいなかったが、このようなことはなかなかできるものではない。

感動的なシーンだった。

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15:00

指導対局はフル回転。

今回初めて交流会に参加された女性の、交流会翌日の次のようなTwitterでの書き込みなどは、とても嬉しい。

maruX 2011.05.29

しかし船戸陽子せんせいお美しかった…大変丁寧に六枚落ち定跡から教えて頂いた。定跡覚えるの大変かと思いきや、むしろ覚えると楽しいのだということに気づく。それをもとにタナトラ先生とペンクラブログさんに教わってゆき、やだー将棋指すのちょう楽しいモードに突入。でも詰みとか見えないの。

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16:30

今年は、湯川博士・恵子さん手作りのつまみが懇親会で並んだ。最初は、博士さんの得意とする焼豚が予定されていたが、何店舗か回っても豚肉の塊が売られておらず、鳥のから揚げに変更となった。蕗などは恵子さん作の料理。

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18:00

4階エレベータ前でタバコを吸っていると、5階から銀杏記者が降りてくる。この日は週刊将棋での取材ということだったが、ご挨拶をして、懇親会の会場へ顔を出していただく。

銀杏記者の女性ファンも多い。

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18:10

バトルロイヤル風間さんが志向する理想的な似顔絵は、

本人が見ると「これ俺じゃない、似てないよー」。

しかし、周りの人が見ると笑えるほど似ている、というもの。

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今週の日曜日、「将棋ペンクラブ交流会の一日(2011年)」を書いている時のこと。

17:23の項を書いている最中にオペミスをしてしまったのか、10:25から17:23の記述が消えてしまった。この時、日曜日の23:55。

かなりなショックを受けながら、20分間呆然と喫煙。

その後、気を取り直して書き始め、終わったのが02:00頃。

酒を飲んでいなかったので、書き直せたのだと思う。

しかし、酒を飲みながらブログを書いている時は、こまめに保存をしながら書くはずなので、このようなことは起きなかったかもしれない・・・

郷田真隆六段(当時)の「長考意味にゃ~い!」

郷田真隆九段の、長考についての考察1998年版。

将棋世界1998年9月号、「棋聖 郷田真隆にインタビュー」より。

-棋聖位獲得、おめでとうございます。まずは率直な感想をお願いいたします。

郷田 正直に言ってピンと来ないですね。棋譜の自分の欄に「棋聖」と書いてあると不思議な感じがします。

-挑戦が決まった時はいかがでしたか。

郷田 タイトル戦挑戦は8回目ですが、そのうち獲得したのは一度だけ(第33期王位戦)という事もありましたから、そろそろ獲れたらいいな、とは思ってました。今回は2連勝という形で3局目を迎える事ができたので、気分的には楽というか、だいぶ気楽な気持ちでした。対局が一番ついている時期という事もあって、迷う暇もなかったのも良かったと思います。作戦を考える時間もありませんでした(笑)。

-昨年度は勝率・最多対局数・最多勝数の3部門を獲得されました。

郷田 そうですね。特に勝率部門は初めての受賞で、過去に二度、2位だったこともあって嬉しかったですね。

-今期もここまで21勝2敗、勝率0.913と驚異的な成績です。実力発揮という所でしょうか?

郷田 実力ではないと思いますが(笑)。一時期、6割前半から5割台まで勝率を落としたことがあったので、その分勝っているのかと思っているんですけれども。まぁ、9割というのもおかしな数字なので、いずれ落ち着く所に落ち着くと思います。

-何か転機があったんですか?序盤の長考が減ったような気がするんですが。

郷田 取り組み方を変えたという事はあります。棋士になって10年弱がたって、ここ2,3年、先輩の棋士と指す事が増えてきました。その中には早指しの棋士もいて、彼らと指した時に、またそういう粗削りでも若々しい元気な将棋に戻ってみるのもいいんじゃないかな、と思ったんです。もともと子供の頃から奨励会に入ってしばらくまでは早指しでしたので。理論を突き詰めるのもいいのですが、その場その場でやっていくのも魅力があります。

-よく聞かれると思いますが、序盤の長考中は何を考えているんですか?

郷田 構想とか、流れとかいうものを考えています。ただ、一局を指す分にはそういうものがなくてもやっていけるんですね。読みの裏付けをとっていく指し方もあるんですが、自分の大局観や経験で判断して指していく場合には裏付けは必要ありません。今はそちらを大事にしてやっている所がありますね。早指しだと相手に意表の手を指されても対応できますし、なにより終盤で時間が残っているので間違えにくくなるという利点がありますから。

-間違えるようには見えませんが(笑)。

郷田 人間なら誰でも間違いますから(笑)。ただ、早指しに欠点がないわけではなく、安易に指し手を進めてしまう、という危険性があります。今期の対局でも、たまたま相手が間違えてくれたとか、内容的に悪いものもありまして、気をつけていこうと思います。早く指すという事と安易に指すという事は違いますから。

(中略)

-一部では、1年ほど前に郷田棋聖が「長考意味にゃ~い!」と言ったという事が話題になっていましたが…。

郷田 それは話が大きくなっていますね(笑)。長考では一局の流れがすごく良く見えたりとか、いい所もいっぱいありますし、実は最近、また長考派に戻ろうか、と思っているんですよ。

-それは大ニュースですね(笑)。本日はありがとうございました。

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郷田九段の酔ったときの口癖は「あ-、意味ない意味ない」。

1997年、郷田真隆六段

「長考意味にゃ~い!」も、先崎八段などと飲んでいるときにあった発言だと推測される。

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1995年の日本経済新聞の夕刊に掲載された記事がある。

郷田九段らしさが凝縮されている、郷田ファン必見の記事。

勝負の極限では人間性試される・棋士郷田真隆氏

内藤國雄九段の憂鬱

昨日から行われている名人戦第5局の立会人は内藤國雄九段。

今日は、内藤國雄九段にとっての20年前の災難な話を。

このような時代があったのだ。

将棋マガジン1990年1月号、神吉宏充五段(当時)の「へえへえ何でも書きまっせ!!」より。

 そしていつの時代にも奨励会でヘンなヤツはいる。先日も有森五段と話していると「ワシの記録とったヤツは、ひどかったでえ。決め手がある局面でその決め手を逃して、手数がのびたらソイツ、柔道みたいに手をグルグル回して教育的指導しよんねん。何ちゅうやっちゃ!」。

 伊藤(博)四段にも同じような話を聞いた。「この前対局室に入って駒並べとって、何気なしに記録用紙を見ると僕の名前のところが”達正光”って書いてあんねん。もちろん達君はその日対局ちゃうかったし、僕が達君と似てるから間違えたんかなあ」。

 ちなみに伊藤四段と達五段は全然似ていないが、これまでに段位の間違いや一文字ぐらいの間違いはあったけれど、全然違う人を書いたのはちょっと聞いたことがない。

 さてきわめつけの傑作といえば、聞くも涙、語るも涙の、その名も、「内藤先生悪手連発事件」。

 中盤の難所が続く局面だった。関西の大豪・内藤九段はそんな難しい勝負を楽しんでいるかに思えたが、記録係のこの一言で一本センが切れてしまうのであった。

 「とうない先生、残り30分です」

「むお!」さらにピンと背筋を伸ばして内藤九段は、ジロッと記録係を睨む。驚いた彼は続いてこう言ったのである。

 「失礼しました、さいとう先生」

「……」

それからその将棋は内藤九段が悪手連発、終わってみると大差で惨敗。内藤九段憮然…。

 将棋はメンタルなゲームである。だからちょっとした事が気になるとメロメロになるのもよくわかる。それだけに記録係を務める奨励会員の役目は大きいのだ。だから、未来を背負う子ども達に一言。オイオイ、しっかり頼むでえ!

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この頃の関西奨励会は33名で、平藤真吾三段、杉本昌隆三段、久保利明初段、山本真也初段、増田祐司初段、矢倉規広2級、安用寺孝功5級なども在籍していた。

内藤國雄九段は50歳でA級3位と、バリバリの時代。

なかなかダイナミックでデンジャラスな出来事だ。