将棋マガジン1993年7月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。
師弟の電話(昔の話です)
田中(魁)八段「もしもし、阿部君か。明日、空いているか」
阿部奨励会員(当時)「なんや。おっさーん。わし、明日塾生じゃ」
田中「な、なんや阿部君。どないしたんや」
阿部「何言うてんねん、おっさーん」
田中「もしもし、阿部君やろ」
阿部「もしもし??? あのお、田中先生ですか」
田中「おお、やっとわかってくれたか」
阿部「す、すみません、奨励会の田中君やと思ってたもんで……」
(まあ、確かに、おっさんには違いないけど・・・)
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電話
阿部六段「もしもし、阿部ですけど・・・」
タマ「ン? どないしたん」
阿部「逃げんなよ」
タマ「また、かいな」
阿部「なめんなよ」
タマ「わかった。わかった。(これでわかるなよ、私も・・・)何時にどこや?」
阿部「本屋の前に15分後で・・・」
(阿部六段の麻雀の誘い方のパターンである)
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非常に礼儀正しい阿部隆八段が、若かった頃に仲間内でこのような会話をしていたというところが面白い。
阿部隆六段(当時)が鹿野圭生女流初段(当時)に電話をする後ろには、阿部六段と仲の良い森内俊之六段(当時)がニコニコしながら立っている光景が目に浮かぶ。