将棋マガジン1996年5月号、鹿野圭生女流初段(当時)の「タマの目」より。
大盤解説会Ⅰ
ふらっと、連盟の大盤解説会をのぞいてみた。浦野新七段が一人で解説している。ふと、言葉がとぎれた時に、「なにか質問はありませんか?」と言うと、パラパラとお客さんが手を上げている。
”現在、将棋が強い人を10位迄、教えて下さい”
―そんな事、カノタマオが見てる前で言えまっかいな。何かの雑誌に書かれるやないの―
”羽生さんの強さは何だと思われますか”
―そら、婚約中やからね。私も婚約中には、よう勝ってましたわ―
”来週のNHK杯は、誰々ですのん”
―エーッ、ちょっと待って、誰やったかなあ―
まぁ、浦野さんの答えも変わってるけど、お客さんも、さすが関西人ですねェ。
大盤解説会Ⅱ
次のは、福崎八段と神吉五段の二人が解説している。解説が一段落した時、神吉五段がクイズをしようと言い出した。
神吉「当たった人には、羽生七冠王のテレカをあげまっせェ。ハイ、問題、私はあと何勝で六段になれるでしょう」
―1勝― ブーッ
―3勝― ブーッ
神吉「はい、残念でした。正解はあと2勝でした」
福崎「そんな問題でエエんかいな」
神吉「かめへん、かめへん。ハイ、福崎先生の娘さんの名前は何でしょう」
―直子― ピンポン
神吉「ハイ、テレカあげる。次は、林葉直子は現在、どこに居るでしょう」
―イギリス― ブーッ
―東京― ブーッ
―インド― ブーッ
―神吉さんの家― ピンポン
福崎「ウソーッ。ホンマに居てるのん」
神吉「そんなわけないやん。おもろかったらエエねん。はい、テレカ」
滅茶苦茶な話だ。
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平成になった頃。東京から大阪へ転勤になって1年経った職場の先輩との会話。
先輩「いやー、大阪に来た頃は慣れるのに大変だった」
私「そうですか」
先輩「商習慣とかもあるけど、何が一番驚いたかっていうと、土曜とか日曜になると、テレビでは吉本興業の漫才ばっかり」
私「全国ネットされていない関西ローカルの番組ですね」
先輩「そうなんだ。初めの頃は、何でこんなの面白いのかなと冷たい目で見てたんだけども、だんだん慣れてくると、これが可笑しくて可笑しくて。吉本最高やで」
関西には、他の地区にはない、このような笑いの土壌があるのだなと感じた。
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関西の笑いというと思い出すのがキンチョーのCM。
関西でしか作ることのできない、破壊力抜群のCMだ。
「ケンミンの焼きビーフン」のCMも同じチームが制作している。
YouTube: キンチョールCM 大滝秀治さん きれいごと言ってんじゃないよジジイ
YouTube: いいなCM ケンミン食品 焼ビーフン 岸部一徳