2016-07

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「控室を出ると、エレベータ前の老人席のはしで、先崎君が頭をかかえ込んでいた」

昨日の話の続き。 将棋世界1999年9月号、河口俊彦六段(当時)の「新・対局日誌」より。  終わりまで見せてもらい、対局室に行くと、青野九段が、信じられないポカをやっていた。そして、先崎七段も妙手を食らって色をうしなっていた。その瞬間を見て...
タイトル戦の食事

第57期王位戦第2局対局場「中の坊瑞苑」

羽生善治王位に木村一基八段が挑戦する王位戦、第2局は神戸市北区有馬町の「中の坊瑞苑」で行われる。→中継 「中の坊瑞苑」は、有馬温泉にて江戸時代より宿屋を営み、明治元年に「中の坊旅館」として創業した有馬温泉でも有数の老舗旅館。 チェックイン1...
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人に見せたくなるほどの絶妙な手順

将棋世界1999年9月号、河口俊彦六段(当時)の「新・対局日誌」より。  トップクラスの将棋は、ほとんど「横歩取り」か「角換わり」である。ところが先日C級2組の順位戦を見ていて気がついたのだが「横歩取り」は指されてなかった。  どうしてだろ...
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森下卓八段(当時)「この期に及んで、というのがいかにも羽生さんらしい」

将棋世界1999年10月号、巻頭グラビア「羽生善治、夏の陣第一弾はストレート防衛」より。 「終わってみれば、いつの間にか羽生さんが勝っている。強さを感じさせないぐらい強い」  第4局終局後、大盤解説場で森下卓八段と前田祐司七段が口をそろえて...
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升田幸三九段「棋士にとって一番大切なのは駒に触れる指先の微妙な感覚だ。はげしいスポーツのために、肝心のその感覚が狂っては大変だからな」

藤沢桓夫さんの『将棋百話』より。  先ごろ、大野八段と王座決定戦第2局で来阪した中原誠五冠王と、「日経」の招待宴の席で暫くぶりに歓談した折、私は、関西の若手棋士諸君が野球やボーリングなどのスポーツに興じることがあるのを思い出して、「中原君も...