「あら、それじゃうちの文吾さんの方が優しいわ」

将棋世界1986年10月号、西川慶二五段(当時)の「将棋相談室」より。

「西川先生、おむつを替えたりはするんですか」

 突然、某女流棋士に聞かれた。我が家には4ヵ月になる長男和宏は居り、彼女には1歳に満たない女の子がいる。

「あやしたりはするけど、その様な事は一切しません。西川家の男は代々そうなので」

「あら、それじゃうちの○○さんの方が優しいわ。おむつもお風呂も全部出来て、良くやってくれるの」

 私は、彼氏ならさもありなんと納得したのであった。彼女の○○さんは、関西在住の若手棋士である。

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西川和宏六段が生まれてから4ヵ月経ったころの話。

西川慶二七段は西川和宏六段のおむつを替えることを一度もしなかった可能性が高いということになる。

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○○さんが誰なのかは、正解を今日のタイトルに書いている。

「棋士と結婚したのではなく、好きな人がたまたま棋士だったのです」

福崎文吾七段(当時)と百貨店