久保利明王将に豊島将之八段が挑戦する王将戦、第1局は静岡県掛川市の「掛川城 二の丸茶室」で行われる。
「二の丸茶室」は、掛川城天守閣の西側にある2002年3月に完成した木造平屋建、一文字葺の伝統的な数寄屋造りの建物。
掛川城は、室町時代、駿河の守護大名今川氏が遠江進出を狙い、家臣の朝比奈氏に命じて築城させたのがはじまりで、戦国時代には、山内一豊が城主として在城し、城の改築を手掛けた。
しかし、1854年の地震により倒壊し、その後は天守の再建は行われず、天守台などが残るのみだった。
現在の掛川城は、市民からの寄付などにより1994年4月に木造天守閣として再建された。
昨年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公である井伊直虎(柴咲コウ)の許嫁の井伊直親(三浦春馬)は、今川氏真(尾上松也)の命を受けた掛川城主・朝比奈泰朝に殺害されてしまうことになる。
大盤解説会会場は、城近くの「大日本報徳社大講堂」。二宮尊徳の教えを広める道場として1903年完成した和洋折衷の木造建築で、国の重要文化財に指定されている。
[掛川での王将戦]
2010年から掛川で王将戦が行われるようになった発端は、地元経済人らでつくる「ゼロの会」のメンバーと毎日新聞社の朝比奈豊社長(現・毎日新聞グループホールディングス代表取締役社長、毎日新聞社代表取締役会長)が高校時代(掛川西高)の同級生であったこと。
「掛川城で王将戦をしようじゃないか!」と朝比奈社長が言ったのが始まりで、地元や市の協力により、掛川城二の丸茶室での開催が決まった。
→掛川でなぜ実現?![将棋王将戦レポート1] (e-じゃん掛川)
2011年「ゼロの会」は、2年連続の掛川開催を祝い、約500万円を投じて王将戦第2局の盤と駒を購入し、対局後は市に寄託した。
[二の丸茶室での昼食実績]
将棋棋士の食事とおやつによると、過去の王将戦の二の丸茶室での昼食は次の通り。
(一日目、二日目の順)
2010年
羽生善治王将:鶏照り焼き重、海鮮チャーハン ●
久保利明棋王:海鮮チャーハン、カツ重 ◯
2011年
久保利明王将:かにあんかけチャーハン、うな重 ●
豊島将之六段:うな重、かにあんかけチャーハン ◯
2012年
久保利明王将:かにあんかけチャーハン、松花堂弁当 ●
佐藤康光九段:ビーフカレー、うな重 ◯
2013年
佐藤康光王将:ビーフカレー、うな重 ●
渡辺明竜王:牛照り焼き重、かに肉あんかけチャーハン ◯
2014年
渡辺明王将:地養鶏照焼き重、うな重 ◯
羽生善治三冠:地養鶏照焼き重、松花堂弁当 ●
2015年
渡辺明王将:うな重、うどん(温) 天ぷら ◯
郷田真隆九段:ビーフカレー、シーフードチャーハン ●
2016年
郷田真隆王将:地養鶏照焼き重、ビーフカレー ◯
羽生善治名人:うな重、松花堂弁当 ●
2017年
郷田真隆王将:天ぷらうどん、特製和風焼きカレー ●
久保利明九段:蟹肉あんかけ炒飯、浜名湖産うな重 ◯
写真から、昼食は「掛川グランドホテル」から運ばれてくるものと思われる。
[掛川グランドホテルの昼食メニュー]
掛川グランドホテルのレストランの、昼食向きかつ出前向きなメニューは次の通り。
◯アルカディアダイニングコート
坦々湯麺 1,000円
豚肉の細切り餡かけ焼きそば 1,000円
蟹肉炒飯 1,000円
叉焼炒飯 1,000円
◯日本料理「掛川」
松華堂弁当2,500円
掛川御膳2,500円
彩り御膳3,000円
西京焼き御膳1,800円
寿司御膳2,800円
茶そば1,500円
バラチラシ2,000円
稲庭うどん1,500円
天丼1,800円
特製和風焼きカレー1,700円
遠州御膳3,800円
鰻づくし4,500円
浜名湖産 鰻重4,700円
並 鰻重4,000円
◯マンダリンラウンジ
=週替わりランチメニュー=
鮪の山掛け丼 1,200円
鶏照り焼き重 1,000円
特撰ポーク生姜焼き重 1,000円
穴子天重 1,000円
シーフードカレー 1,000円
ラッフルズカレー 1,000円
タイ風グリーンカレー 1,000円
英国風カレー 1,000円
麻婆豆腐 1,000円
牛筋の辛子煮込み 1,000円
海老チリ 1,000円
かに玉 1,000円
ピザランチ 1,000円
パスタランチ 1,000円
[昼食予想]
久保利明王将の蟹肉あんかけ炒飯は当選確実と言えるだろう。
豊島将之八段は今回は好物のカレー系が加わる可能性が高いと読みたい。
予想は次の通り。
久保利明王将
一日目 蟹肉あんかけ炒飯
二日目 浜名湖産 鰻重
豊島将之八段
一日目 特製和風焼きカレー
二日目 浜名湖産 鰻重