将棋マガジン1985年10月号、渡辺編集長(当時)の編集後記より。
「調子の悪い時は将棋に”眼”が向いてない。将棋から逃げようとするんですわ。今のわたしは将棋に眼が向きかけてるとこです。まだ本調子やないんですけど、いい状態になってきた、と思うてます」
NHKの食堂にて、森安秀光八段が笑顔で語った言葉です。確かにそのようで、隣に女優の名取裕子さんが座っていたのに、最後まで気づかなかったようでした。
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NHKの食堂といっても社員食堂の形態なので、8人くらい座ることができる長テーブルがいくつもあって、森安秀光八段(当時)の隣に当時28歳だった名取裕子さんが座っている光景を想像すればよいのだろう。
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物事をすべて良い方向に考えるとすると、隣に名取裕子さんが座っていると気がついていたら食べ物の味はしなかったと思う。
そう考えて心を落ち着かせるしかなさそうだ。
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名取裕子さんと同年には、かたせ梨乃さん、故・夏目雅子さん、大竹しのぶさんと名女優が多い。
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この頃の森安秀光八段(当時)は順位戦A級2位で順位戦2連勝、将棋マガジンのこの号の表紙にもなっている。