「指導対局でプロ棋士に勝てるタイプの人とは?」

将棋世界1988年11月号、小野修一六段(当時)の「受け方教えます」より。

 私も今まで数多くの指導対局の経験がありますが、アマの方でもプロに強い人とそうでもない人、まるっきりだめな人があるようです。

 プロ棋士に勝てるタイプの人とは?その特徴は次の通りです。

①手合割りをカラく見積もる人
 自分の棋力も考えないで、見栄で手合を上げて平手や角落ち(アマとしては四段の上)で万が一、一発入れば周囲に自慢しようなどと考えずに、手合をワンランク落として頭を下げしっかり指す人。

②定跡を大事にする人
 オレは力が強いなどとうぬぼれずに、駒落ちのハンデを最大限利用する人。

③将棋の厚い人
 これは技術的なことですが、厚い形を利して読み合いの勝負のみに頼らずに保険をかけるように厚みを生かす人。

④財布の厚い人
 むろん見せびらかすだけではなく、対局が終わったら「先生、銀座のクラブへ行きましょう。綺麗な子がいますよ」と厚みを生かす。これであなたの勝率はグンと上がることはまず間違いありません。

(以下略)

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④は半分以上冗談にしても、非常に参考になる話だ。

④が、いかにも昭和風なのが、味わい深い。