「たくさん旅行するには第7局まで行かなければいけないが、7局目は東京ですね」

将棋マガジン1984年3月号、スポーツニッポンの松村久さんの第33期王将戦挑戦者決定リーグ・プレーオフ(森雞二八段-青野照市八段)観戦記「森雞二八段が挑戦権獲得!」より。

 初の王将戦挑戦者となった森に、終局直後感想を求めたら「一番は入れたいですね」という返事だった。感想戦終了後あらためてインタビューすると「米長さんとは初のタイトル戦だし、ちょっと怖い気もする。でも、旅行が好きなので、いろいろ旅出来るのが楽しい。たくさん旅行するには第7局まで行かなければいけないが、7局目は東京ですね。それなら、第6局まででいいか……」というユニークな答えが返ってきた。

(以下略)

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森雞二九段とは思えないような強気ではない談話に見えるが、「第6局まででいいか」は「第7局まで引きずらず、4勝2敗で勝てばいいか」とも解釈できるので、本当は不敵な談話なのかもしれない。

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しかし、この時の王将戦七番勝負は、米長邦雄王将(当時)が4勝1敗で勝っている。

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旅行ともまた異なるが、私は仙台へ引っ越したので、これまでとは比べ物にならないくらい新幹線などに乗ったりホテルに宿泊する機会が増えてくることになる。

昨日、こたつに入りながらネット経由で、日程の確定した2月、3月、5月、7月の東京行きの仕込み(ホテル予約、新幹線予約など)をしていたのだが、新幹線の予約なら「えきねっと」経由の方が良いなど、これまで意識していなかったことを意識しなければならない世界になったのだなと実感した。(逆に言えば、今まで知らなかった便利なサービスを探して利用するようになった)

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仙台に来たら、松島の景色を見に行ったり、仙台の博物館や天文台に行ったり、いろいろとするのだろうな、と引っ越す前には思っていたのだが、いざ来てみると、ブログの書きだめなどに苦労したりで東京にいる頃とほとんど生活が変わっていない。

引っ越し荷物もまだ片付いていないので、宮城県内や仙台市内を旅するのは、もう少し後の楽しみとして残しておこう。