NHK将棋講座2019年4月号「豊島将之王位・棋聖-羽生善治九段戦」観戦記

今日は、NHK将棋講座最新号の発売日。

◯表紙は、4月から講座を担当する菅井竜也七段のイラスト。

○グラビアは「新開講!菅井流やんちゃ振り飛車」。講師の菅井竜也七段と聞き手の鈴木環那女流二段が意気込みを語る。

○もうひとつのグラビアは「拝見!子ども教室」で、東京・阿佐ヶ谷の「こども将棋教室 棋友館」。

○新企画の第1回目、「平成の勝負師たち 第1回 羽生善治(前編)」。羽生九段を奨励会の頃から知っている片山良三さんが書かれています。羽生九段が無冠になった直後の頃のインタビューも交えながら、平成の羽生九段が鮮やかに描かれています。

羽生善治名人のお母様「片山さん。善治のことを一番最初に褒めていただいたお礼を改めて申し上げます」

○菅井竜也七段の講座「菅井流やんちゃ振り飛車」。4月のテーマは「ゴキゲン中飛車VS急戦」。積極的に攻勢を取る指し方が中心で、振り飛車党にとっては大歓迎の講座です。

○後藤元気さんの新連載「志尾木団地はたそがれて」。将棋をテーマとした小説ですが、非常に読みやすく、不思議な面白さがあります。次号以降も待ち遠しい展開です。

◯後藤元気さんの「渋谷系日誌」は、NHK杯戦準決勝に残ったのが40代の棋士だけであること、森内-三枚堂戦の対局後のこと、4月からの誌面が新しくなることについてなど。

○段・級位認定 次の一手問題

○「棋界ふぉーかす」は、おたよりの広場、拝見!将棋教室、女流棋士のよもやま話(第1回 村田智穂女流二段)、今月のピックアップ・データ、LPSA cafe Minerva(中倉宏美女流二段)、将棋フォーカスプレイバックと、内容盛り沢山。

○「重箱のスミ」クイズ

○テキスト感想戦

○付録は、「第68回NHK杯戦 激闘の軌跡」。1回戦、2回戦の激闘の模様を次の一手形式で。

〔NHK杯戦観戦記〕

◯準々決勝第1局 三枚堂達也六段-森内俊之九段

「才能の塊、鉄板流に屈す」 観戦記:椎名龍一さん

◯準々決勝第2局 丸山忠久九段-久保利明王将

「若々しい切り合い」 観戦記:宮本橘さん

◯準々決勝第3局 豊島将之王位・棋聖-羽生善治九段

「羽生の新構想」 観戦記:私

◯準々決勝第4局 郷田真隆九段-広瀬章人竜王

「強い将棋」 観戦記:美馬和夫さん


今月号には私が書いた観戦記(豊島将之王位・棋聖-羽生善治九段戦)が掲載されています。

対局前の控え室、収録後の感想戦、羽生九段の△6五桂~△4二玉の新構想の狙い、後日のコメントなども含めテレビには映らなかったエピソードも盛り込んでいます。

NHK将棋講座2019年4月号、ぜひご覧ください。

 

NHK将棋講座 2019年 04 月号 [雑誌]

仕事帰りの電車で読む観戦記

将棋マガジン1986年9月号、「公式棋戦の動き 勝ち抜き戦」より。

 日刊ゲンダイの観戦記をよく書かれている東公平氏によると日刊ゲンダイは、夕刊紙だけに夕方読むための観戦記を書かねばならないという苦労があるそうだ。

 朝刊は、朝、家で朝食を食べながら読む。一方、日刊ゲンダイのような夕刊紙は仕事を終えたサラリーマンが、帰りの電車の中で読む。そうなれば、おのずから観戦記の質も変えなければならないわけだ。

 一つの棋譜をただ見せればいいというわけにはいかない。そこに観戦記を書く人の苦労もあるのだろう。

(以下略)

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たしかに、多くの新聞観戦記は朝読まれる確率が高い。

夕刊に載る観戦記なら帰宅後。

夕刊紙は帰りの電車の中。

週刊誌は電車の中か家に帰ってから。

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昔、酔っ払って家に帰って、日本経済新聞夕刊の又四郎(高柳敏夫名誉九段)の王座戦観戦記を読んで、「クソッ、泣かせるな」と涙が出そうになることが何度もあった。高柳敏夫名誉九段が酔っ払い向けに書いているわけでは決してないので、人それぞれ、それぞれの状況で観戦記を読んでの感じ方は様々なのだと思う。

ただ、一つ言えることは、酔っ払っている時は棋譜の解説は飛ばして読んでいたということ。

そういった意味では、仕事を終えたサラリーマンが帰りの電車の中で読むことを想定した場合、棋譜の解説は極力少なめにして、エピソード中心の柔らかめの観戦記が適しているということになるのだろう。

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もっとも、日刊ゲンダイや夕刊フジなどの夕刊紙は、紙面全体が仕事を終えたサラリーマンが帰りの電車の中で読むのに適した編集方針になっているだろうから、朝読むから、帰宅時に読むからというよりも、その印刷媒体に合った書き方が求められると考えた方がわかりやすいかもしれない。