将棋マガジン1995年2月号、「第53期順位戦」より、「苦手なもの」からのトピックス。
羽生善治五冠 たくさんある
米長邦雄前名人 理屈をこねる女性
谷川浩司王将 えび。へびも好きではない。
村山聖七段 負けること
内藤國雄九段 ゲテモノ料理
森内俊之七段 スピーチ
石田和雄九段 ジェットコースター
中村修八段 肉の脂身、原稿書き
佐藤康光竜王 積み重ね
浦野真彦六段 形の悪い詰将棋
郷田真隆五段 朝の早起き
藤井猛五段 お酒
先崎学六段 甘いもの
森信雄六段 団体行動
行方尚史四段 最近のカラオケ用の音楽
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谷川浩司王将(当時)は、本来であれば苦手なものは「えび、かに」となるのだが、「えび。へびも好きではない」と韻を踏む形をとっているので、「かに」は省かれている。ここでの「へび」は、もちろん羽生善治五冠(当時)の「はぶ」にかかっている。谷川流のウィットだ。
森内俊之七段(当時)の「スピーチ」。森内七段の四段時代、全日本プロトーナメント優勝表彰式でスピーチをした時にかなりアガってしまって、「いやあ、あいさつって結構上がるんだよね」と羽生善治五段(当時)になぐさめられている。
→羽生善治五段(当時)「いやあ、あいさつって結構上がるんだよね」
佐藤康光竜王(当時)の「積み重ね」は、自戒のために書いている可能性が高い。
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将棋マガジン1995年11月号、「第54期順位戦」より、「自分の棋風を一言で言うと?」からのトピックス。
羽生善治六冠 オールラウンドプレイヤー
中原誠永世十段 長距離ランナー
森内俊之八段 強情
佐藤康光前竜王 忙しい
藤井猛六段 がじがじ流
行方尚史四段 カレイドスコープワールド
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藤井猛九段の「ガジガジ流」は、この頃から使われていたことがわかる。というか、この時に初めてこの名が出てきたのかもしれない。命名者は藤井猛九段本人であるとも考えられる。
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行方尚史四段(当時)の「カレイドスコープワールド」は、スウィング・アウト・シスター が1989年に発表したアルバム『カレイドスコープ・ワールド』を意味しているのだと思われる。
和訳すれば「万華鏡の世界」だが、『カレイドスコープ・ワールド』は一つの曲名ではなくアルバム名なので、どのような形容詞を持つ棋風なのかを想像すると、どんどんわからなくなってくる。