羽生善治四冠(当時)「ええもちろん、もちろんですよ」

宝石2002年12月号、湯川恵子さんの「将棋・ワンダーランド」より。

 夏は王位戦。久しぶりに谷川と羽生の七番勝負だ。

 羽生善治四冠は相変わらずタイトル戦の常連だが、挑戦者の谷川浩司九段は昨年の名人戦以来1年ぶりの登場。たった1年で長いブランクと感じさせるのはさすが大スターですね。

 羽生31歳、谷川40歳。

 プロデビューは谷川14歳、羽生15歳だった。A級入りは谷川20歳、羽生22歳。初タイトル獲得は羽生が18歳(竜王。当時の最年少記録)、谷川は21歳(名人。名人戦史上最年少記録)。 谷川はタイトル戦に50回登場して24回獲得。羽生は60回登場して51回獲得。特に防衛戦に強い。前人未踏の七冠達成は25歳の時だった。

 要するに二人とも他の棋士と比べれば途方もなく強いわけで同一カードの対局数も凄い。今回の王位戦以前125局(羽生の77勝48敗)。

 永世名人の称号(名人5期獲得)は谷川、第17世名人だ(羽生は名人位だけはまだ3期)。

 将棋年鑑のアンケート欄を比べると……好きな季節は、

谷川「春。桜の美しさと儚さ」

羽生「秋。過ごしやすい」   ロマン派vs現実派?

谷川「好きな駒は香車。曲がったことが嫌いだから」

羽生「好きな格言は”金は引く手に妙手あり”」

 好きな言葉は、

谷川「前進」

羽生「運命は勇者に微笑む」  直線vs曲線?

 私の観察では谷川さんは若い頃から立ち振る舞いに気を配り服装や髪型にも隙がなかった。

歩く後ろ姿にも意識が回っている感じ。そういえば10年も昔のことですが、映画監督の森田芳光さんが谷川さんを主役にして撮るなら殺人犯の役がいいとおっしゃったとか。前号で書いた若島正教授から聞いた話だから本当だろう。で、それを私が何かの折に谷川さんにしゃべったら、さすがにちょっとムッとされた。動機なき完全犯罪だそうですよと申したら「それなら許せますが」と苦笑してくれた。

 羽生さんのほうはなりふりは頓着しない。髪の寝癖が「ハブる」という流行語になったほどだ。結婚後はさりげなくおしゃれになった。奥様の功績でしょう。羽生さんに訊いたら「ええもちろん、もちろんですよ」と大きな声で笑って答えた。

 さて王位戦。もっか谷川挑戦者の2連勝だ。先日、箱根のホテル「花月園」に行ったら将棋担当の部長氏がちょっと心配していた。最終第7局の対局場に予定されているのである。

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2002年の王位戦は羽生善治王位が谷川浩司九段に1勝4敗で敗れている。

ホテル花月園」ではこの年、残念ながら第7局は行われていない。

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結婚して(あるいは婚約または同棲する頃から)、女性が着る物の買い物などに一緒に行ってくれるようになると、男性が急にお洒落な雰囲気になることが多い。

一般的にも、男性が急にお洒落になった場合、25歳以上であれば75%、30歳以上であれば90%の確率で、「影に女性あり」と思って間違いないだろう。

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映画監督から、「あなたを主役にして撮るなら殺人犯の役がいい」と言われたら、喜んでいいのか考え込んでしまわなければならないのか悩むところ。

「あなたを主役にして撮るなら誘拐犯の役がいい」

「あなたを主役にして撮るなら暴行魔の役がいい」

「あなたを主役にして撮るなら放火魔の役がいい」

「あなたを主役にして撮るなら窃盗犯の役がいい」

と言われるよりは、殺人犯の役は映画やドラマでは一般的なので、衝撃度は相対的に少ないものの、俳優ではない人にとってはとても微妙だ。

超イケメン結婚詐欺師、天才的少数精鋭詐欺師グループのリーダー役なら、受け取る側としてまた違った印象になるかもしれないが。

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谷川浩司九段は東山紀之さんと顔の雰囲気が似ているので、私は谷川浩司九段は必殺仕事人シリーズの渡辺小五郎役が似合うのではないかと思っている。

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