歴代竜王が勢ぞろいした結婚披露宴

近代将棋1994年12月号巻頭グラビア「歴代竜王が勢ぞろい」より。

 9月23日、竜王戦を主催する読売新聞社の小田尚英記者(文化部・将棋担当)の結婚式が、東京の明治記念館で行われ、第1期の島八段、第2・5期の羽生名人、第3・4期の谷川王将、第6期の佐藤現竜王が一堂に会した。七冠の全タイトルホルダーが勢ぞろいの豪華版。「早く結婚したい」と羽生・佐藤が思ったかどうか。

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近代将棋1994年12月号、池崎和記さんの「福島村日記」より。

 東京の明治記念館で読売新聞の将棋記者、小田尚英さんの結婚披露パーティー。媒酌人は小田さんの上司の山田史生さんご夫妻で、司会はテレビ東京の島田良夫アナウンサー。棋士は島八段、羽生名人、谷川王将、佐藤竜王と、歴代竜王が全員出席。

 結婚式のスピーチは”ほめる”のが定跡になっているが、四人の歴代竜王が紹介したエピソードは、すべて小田さんの失敗談ばかりで、これには笑ってしまった。出席者の数はそんなに多くはなかったが、アットホームな雰囲気の愉快なパーティーだった。

 ちなみに、新婦はファッションモデルかと見間違えるくらいの超美人(お世辞ではない)。いったい、小田さんはどこでこんな素敵な人を見つけたのだろう。

近代将棋同じ号より、撮影は炬口勝弘さん。

近代将棋同じ号より、撮影は炬口勝弘さん。


読売新聞社の小田尚英さんは、2016年7月に異動するまで、竜王戦担当として大活躍をしてきた。(現在、NHK杯戦の観戦記も書かれている)

上の写真は、羽生善治五冠(当時)が寄せ書きを書いている瞬間。

羽生五冠の左隣りに佐藤康光竜王(当時)、さらに左隣りに谷川浩司王将(当時)。

なんと迫力のある席なのだろう。

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「結婚式のスピーチは”ほめる”のが定跡になっているが、四人の歴代竜王が紹介したエピソードは、すべて小田さんの失敗談ばかりで、これには笑ってしまった」

小田さんは酒豪なので、この失敗談は、仕事が終わった後での失敗談だと考えられる。

その事例の一つが2000年に羽生五冠(当時)によって語られている。

羽生善治五冠(当時)「白鳥に餌をあげて来ました」

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この時は出席者3人で七冠だったが、2013年の矢内理絵子女流五段の披露宴で、渡辺明二冠(当時)が、左が谷川浩司九段、右が羽生善治三冠、正面が森内俊之竜王・名人という席だったと、自身のブログで書いている。2013年のこの時は渡辺二冠が竜王位を失った直後で、やはり3人で七冠。

昨日、今日。(渡辺明ブログ)

この記事にも、読売新聞の小田さんが登場していて、とてもいい味を出されている。

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このように、新聞社の将棋担当者の結婚披露宴や結婚を祝う会の様子が報じられるのも、近代将棋らしいところだった。