関西の奨励会員の間で指されていた金欠将棋

近代将棋1986年3月号、「編集手帳」より。

 関西の奨励会員の間で、図のような将棋が指されているという。金と香がなくて歩も6枚だけ。この金欠将棋は寄せの勉強には役立つらしい。

 初手より▲2二角成△同銀▲5五角は、△8九飛成以下先手が悪いというのもニクイ。本将棋で飛先の歩を単純に突いていくと先手が悪いというのに似ている。

 この金欠将棋を関西で何局か指してきたN君。そのあとで本将棋を指したが、相掛かりで玉が一つ動いても鉄壁の守りのように感じたという。

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寄せの勉強になるとは言え、このような面白そうなものにハマってしまうと泥沼になってしまいそうだ。

いかにも身体に良くなさそうで美味しそうなC級グルメを見た時のような感覚に襲われる。

見なかったことにしておきたい。