会報発送の日の日記(前編)

3月22日土曜日は将棋ペンクラブ会報の発送日。

以前より発送や幹事会は、日本将棋連盟の隣の鳩森神社の社務所を借りて行っていたが、現在は改築中(地上4階・地下1階に生まれ変わる)なので、この1年は場所を転々としていた。今回はA幹事の友人が経営する千駄ヶ谷のスポーツカフェ「ディスコパンツ」で行われる。

昨年7月の最終選考会以来の久々の千駄ヶ谷。前日からホープ軒のラーメンを食べてみようと考えていた。

当日は快晴。発送は13:00からだが、少し早目に家を出た。

千駄ヶ谷には11:00到着。ホープ軒に向かう途中、東京厨房や別のラーメン店など、かなり心動かされる店もあるのだが、そこをぐっと堪えてホープ軒へ。

ホープ軒は、基本は立ち食いラーメン店だが、2回には椅子席もある。

タクシーの運転手さんの間で評判となり有名になった。

店には田中寅彦九段やマラソンの瀬古利彦選手の色紙が飾られている。

私はネギラーメンを注文した。ここのラーメンを食べるのは10年振り。

やはり、なかなか美味しい。ボリュームもあるので食べるのに20分はかかったと思う。

11:30、食べ終わってからタバコを吸いたくなった。目の前の国立競技場の敷地内なら灰皿があるだろうと思い、散歩がてら国立競技場の方向へ向かう。

狙い通り、国立競技場の敷地には灰皿があった。

思う存分タバコを吸う。天気も晴れていて気持ちがいい。

ふと見ると、案内板に「秩父宮記念スポーツ博物館」とあった。

私はスポーツには無縁な男だが、面白そうなので行ってみた。

入場料300円、安い。

入り口でチケットを購入すると

「はじめに競技場を見学してから、博物館を見てください」

と案内された。

生まれて初めての国立競技場。スタンドから入る。一気に視野が広がる。

グラウンドではランニングをしている人達がいる。観客席には誰もいない。

この広い競技場の観客席に私一人。

何か、40年前のスポーツ熱血根性ドラマの主人公になったような気分になれる

陽気の中、ボケッとこの場にいるだけでも300円以上の価値があると思った。

しばらくしてから博物館へ戻り、展示物を見る。場内は結構広い。

有名な東京オリンピックのポスターは感動的、オリンピックでの日本選手団のユニフォームの変遷(大正時代の実物も残っている)をはじめ、道徳の教科書で習った銀メダルと銅メダルを切断して作った2つの「友情のメダル」、有森裕子選手がオリンピックで実際に付けていたゼッケン、コマネチが身に付けていたユニフォームをはじめ、歴史的に貴重なものが沢山展示されている。

長島の天覧ホームランの翌日のスポーツ紙、力道山が亡くなった翌日のスポーツ紙なども本当に興味深い。

あっという間に1時間以上が経過した。

出口近くで職員の女性が、

「よろしければアンケートをお願いします」

と言って、私にボールペンを渡す。

この博物館についてのアンケートだったが、私は最上級の高い評価をつけでアンケート箱へ入れた。

ボールペンを職員に返そうとすると

「それは、今日の記念にお持ち帰りください」

透明な赤いパイロットのボールペンで「日本のすべてのスポーツのために」と書かれている。100円以上はするだろう。

300円の入場料なのに、恐縮してしまう。

秩父宮記念スポーツ博物館は絶対にお勧めだ。

博物館を出たあと、喉が渇いたので、敷地内の自動販売機で飲み物を買うことにした。

国立競技場なのでスポーツドリンクにしようと思ったのだが、ボタンを押す直前に、ついついネクターに目がいってしまいネクターを買ってしまった。

ネクターは美味しいのだが濃厚な味わい。喉が渇いたから飲み物を飲むという本来の主旨から結果的にはずれることになる。

私はもっと喉が渇いてしまったが、13:00間近なのでディスコパンツへ向かうことにした。

(つづく)