加藤一二三九段の聖水

一昨日の大内延介九段の記事で引用した、東公平さんの「名人は幻を見た」より、加藤一二三九段のエピソードを。

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加藤一二三九段は敬虔なカトリック信者である。地方の対局に出掛ける時には、必ず近くに教会があるかどうかを調べて行く。

中原との名人戦の時に、二日目の夜、終盤戦の最中に庭先へ出てお祈りをし、聖歌を歌っているのを見たことがあったが、宗教に関する話はあまり観戦記に書かないようにしている。

(中略)

名人になった後、ローマ法王(正確には教皇)のヨハネ・パウロ二世から、聖シルベストロ騎士勲章を授与された。それが話題になった時に加藤は「騎士勲章というくらいですから、バチカンに一朝事ある時には、私も馬に乗って駆けつけなくてはなりません」と言って大いに笑った。

対局の時はほとんど口をきかず、気難しそうに見えるけれど、決してそうではない。棋士特有の頑固さは持っているが、普段は冗談や駄じゃれの好きな、至って明るい人である。

原田泰夫九段が本に書いていた話。

あるタイトル戦の関西対局の時の帰り道に、同行した立会人の原田が、新幹線の車中で急に腹痛を起こした。加藤は鞄の中から水の入ったビンを取り出して「これは聖水ですから、お飲みになればすぐに治ります」と言った。

東京駅に着くと加藤は「お宅までご一緒に」と、親切に大先輩を阿佐ヶ谷の自宅まで送って行ったという。

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聖水は、司教や司祭の祈りにより聖別された特別な水で、教会堂の入口に置かれることが多い。

聖水は儀式にも用いられるので、加藤一二三九段はお祈りなどのために、常に聖水を持ち歩いていたのかもしれない。

訳あり将棋お宝品

日本将棋連盟DigitalShopで、「わけありお宝品」が販売されている。

一般的な訳あり商品の代表例は、

大小不揃い、折れ有り(タラバ蟹の足、伊勢海老など)

見た目難あり(果物、野菜など)

箱つぶれ・箱なし(時計、鞄など)

ワレ・キズあり(菓子、ゴルフボールなど)

だが、今回の場合は次の通り。

脚付六寸桂盤 【わけあり】

通常価格 73,500円→特別価格 63,000円 送料 1,500円

※通常1本脚駒台のところ、4本脚駒台が付いてくる。

(訳ありの理由)

専用のダンボールがないため。

脚付五寸桂盤 【わけあり】

通常価格 52,500円→特別価格 42,000円  送料 1,500円

(訳ありの理由)

専用のダンボールがないため。

桑駒箱(ウレタン仕上げ) 【わけあり】

通常価格 31,500円→特別定価 21,000円 送料 1,000円

(訳ありの理由)

ショーケースに飾られていたため、日焼けをしている。

大竹竹風作 盛上駒 鵞堂書(糸柾)【わけあり】

通常価格 525,000円→特別価格 420,000円 送料別

※大山康晴十五世名人直筆色紙がサービスされる。

(訳ありの理由)

1枚の駒に凹み傷がある。

種 類  盛上駒

作 者  大竹竹風

書 体  鵞堂書

使用材  御蔵島産黄楊 糸柾

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訳ありの世界は面白いかもしれない。