大和証券杯女流最強戦決勝、中井広恵女流六段-矢内理絵子女王戦は、中井広恵女流六段が勝って二連覇を果した。
厚みを重視する重厚な棋風の二人が対局すると、一手損角換わり腰掛銀が矢倉のような戦いに変貌していて、とても興味深かった。
羽生善治三冠の解説も、非常に良かった。
私にとって、羽生三冠の解説は、いつも将棋の神の声のように聞こえる。
その中で、羽生流のユーモアがいくつか出ていた。
本田小百合 > まずは本日NHK杯優勝されたそうでおめでとうございます
羽生善治 > さきほど、渋谷から駆けつけました。ははは、まあそんなことはないんですけど(笑)
このようなことを羽生三冠が話すのは珍しいと思うのだが、聞いていて(見ていて)とても嬉しい気持になる。
次の発言も微妙で面白い。
本田小百合 > 互いに背負っているものが大きいですからね。
羽生善治 > うーーーん、えーーと、まあ、
羽生善治 > ノーコメント(笑)。
中井広恵女流六段の優勝も、羽生善治三冠のNHK杯優勝も、素晴らしかった。
脈絡はないのだが、早春の日曜日にふさわしい雰囲気だと感じた。