でも最後に勝つのは、わたし。

昨日、NTTル・パルク杯天河戦3番勝負第3局 石橋幸緒天河-中井広恵女流六段戦が行われ、203手の激戦の末、中井広恵女流六段が勝って天河復位を果たした。

中継

LPSAの棋戦の番勝負や決勝では、中井広恵女流六段と石橋幸緒女流四段が対戦することが多いが、毎回、面白くてスリリングな勝負が繰り広げられる。

昨日の対局は、中継の青葉記者の表現を一部借りれば、

豪腕無双の石橋女流四段が、町の腕自慢のおじさんのような指し回しから変則中飛車へ。そして極めて強引な捌きから優位に。

しかし中井女流六段の手厚いしのぎとすさまじい粘りによって中井女流六段が徐々に優勢に。(121手目近辺)

中井女流六段の相手に決め手を与えない受けとじわじわと迫る攻め、そして石橋女流四段の懸命な粘り(160手目近辺)

最後は中井女流六段が寄り切った形。

両者の個性がそれぞれ発揮されていて、とても面白い将棋だった。

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この対局を観戦していた中倉宏美女流二段がtwitterで述べていた感想が秀逸。

「天河戦観戦中。よく反転ボタンを押しながら局面を見るんだけど、自分側が良く見えることが多い私は、楽観派なのか」

「中井さんは、以前中井塾で対局中の心境について『局面は常に難しいと心がける』『でも最後に勝つのは自分。と思うようにする』と語っていた。とても参考になった。私も対局中そう思うように心がけるがなかなかできない」

「対局者名を伏せて、棋譜だけをみて、戦形とかではなく誰か指してるかを当てるのは相当難しいと思う。でも石橋将棋はそれをわからせるような指し手の主張があるところが魅力だと思う」

「前に自戦記でも少し書いたけど石橋さんにノータイムで指されると、びくっとする。で、あんまり局面も見てなかったりする→で、あぁ、これで私が悪いのかなぁ、と思ってしまったりする。でも中井さんなら「もっとちゃんと考えた方がいいんじゃない?」くらいに思ってそうだ」

中倉宏美女流二段のTwitter