羽生-森内戦の戦績を分析する

昨日、このブログへのアクセス数が2倍になっていた。

調べてみると、朝日新聞の言論サイト「WEBRONZA」で、「名人戦でライバル対決、将棋界はなぜ若返りが進むのか」がテーマとなっており、その中の”関連情報”の一つで、昨年10月の記事「故・村山聖九段が語る羽生善治名人と森内俊之九段」へのリンクが貼られていたのだった。

「WEBRONZA」では、日本や世界で日々起きるニュースを踏まえ、「政治・国際」「経済・雇用」「社会・メディア」「科学・環境」の4ジャンルで「注目のテーマ」が設定される。

執筆陣は、朝日新聞の編集委員・論説委員を中心に、外部の専門家・評論家。

6月9日の注目のテーマが、「名人戦でライバル対決、将棋界はなぜ若返りが進むのか」だったのだ。

メイン記事は「羽生世代がもたらした、速さと若さの時代」で、筆者は日本総研の倉沢鉄也さん。

倉沢鉄也さんの趣味には将棋は含まれていないので、純粋にシンクタンクの主任研究員の視点で書かれた文章だ。(途中まで無料コンテンツ)

様々なニュースの多いこの時期に、将棋が主題になるのは非常に素晴らしいことだと思う。

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昨日の続きで、タイトル戦での羽生-森内戦の戦績を調べてみた。(*は奪取)

竜王戦

2003 森内俊之 4-0  羽生善治 *

名人戦

2008 羽生善治 4-2 森内俊之 *

2005 森内俊之 4-3 羽生善治

2004 森内俊之 4-2 羽生善治 *

2003 羽生善治 4-0 森内俊之 *

1996 羽生善治 4-1 森内俊之

王座戦

2004 羽生善治 3-1 森内俊之

棋王戦

2005 森内俊之 3-1 羽生善治 *

1999 羽生善治 3-1 森内俊之

王将戦

2004 羽生善治 4-0  森内俊之 *

2003 森内俊之 4-2  羽生善治 *

二人のタイトル戦は、羽生名人から見て次の通り。

○タイトル戦での勝ち負け・・・6勝5敗

(防衛3、奪取3、失冠4、奪取できず1)

○タイトル戦での総勝敗数・・・30勝24敗

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二人の総対戦成績は、羽生名人から見て61勝47敗。(2011年6月8日まで)

朝日新聞の記事および棋士別成績一覧による)

羽生名人は先手番で36勝13敗(0.735)、後手番で25勝34敗(0.424)。

森内九段は先手番で34勝25敗(0.576)、後手番で13勝36敗(0.265)。

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タイトル戦での勝ち負け、タイトル戦での総勝敗数、総対戦成績とも面白いようにほぼ同比率になっている。

この両者の間で戦績的に大きい要素を占めるのが「先手番」。

第7局は振り駒となるが、特に森内九段は先手番を取りたいところだ。