駒音コンサート1997(後編)

昨日に続いて1997年の「駒音コンサート」の模様を振り返ってみたい。(段級位などはすべて当時のもの)

1997年の「駒音コンサート」には、湯川博士さんと湯川恵子さんに誘われて行くこととなった。

近代将棋のグラビアで紹介されている、棋士が歌った曲、演奏した曲は次の通り。

中倉彰子女流2級と中倉宏美女流1級→PUFFY「これが私の生きる道」

田中寅彦九段→KinKi Kids 「硝子の少年」

長沢千和子女流三段→美空ひばり「津軽のふるさと」

船戸陽子女流初段 ピアノソロ→坂本龍一「戦場のメリークリスマス」

1997年のヒット曲が多い。今から考えると懐かしい。

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近代将棋1998年3月号巻末グラビアより。

 鈴木輝彦七段は得意のマジックショーでステージを盛り上げます。人が一人やっと入れるような小さな箱の中に、シックな装いの山田久美女流二段が姿を消します。鈴木七段は鋭い切っ先の剣で箱をメッタ刺し。どうなってるの、と驚いていると、箱の中から水着姿の山田二段が現れ、場内から大喝采がわき起こりました。

 棋士達の熱演に、音楽家の面々も負けてはいません。声楽家の宮本聡之氏はモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」より、「伯爵のアリア」(将棋版)を披露。大盤に並べられた局面を動かしながら「王手飛車を掛けられたが、くじけずに反撃の好手を放って、逆に王手飛車を掛け返す」という内容の替え歌に開場は大喜びです。

近代将棋の記事では水着姿の山田久美女流二段が現れたと書かれているが、写真を見る限りは、黒のエナメルのホットパンツと黒のエナメルのタンクトップで現れたというほうが正しい。それにしても、このマジックには驚いたものだ。

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ステージの横では、お好み対局も行われていた。

女流棋士チーム(高群佐知子二段、大庭美樹1級、早水千紗1級)対日本楽壇将棋連盟チーム(田村高光氏、井村祐二氏、山本直喜氏)の対局。

記念対局は、宮本聡之楽壇王将対矢内理絵子女流王位戦。

大盤解説が中原誠永世十段と超豪華。

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駒音コンサートは1984年にスタートし2000年の第14回まで続けられた。また、2004年には復活開催されている。 →(12/26)プロ棋士が熱唱、熱演・都内で駒音コンサート開く

会場使用料などで赤字のコンサートだったというが、形を変えてでも復活してほしいイベントだ。