将棋マガジン1987年8月号、「公式棋戦の動き NHK杯戦」より。
近頃、連盟内でファミコン用語が流行している。よく使われているのが、ドラゴンクエストシリーズの呪文だ。
例えば、王様が今にも死にそうだ、という時はベホマ(体のキズがいえ、体力が最高値まで回復する)を使い、穴熊に入っていて、危険を感じたらリレミト(穴や城内から抜け出す)と叫ぶのだ。まだまだたくさんあるが、あと一つだけ紹介しておく。ただ、この呪文はある一人にしか効かないかもしれない、というものだ。
羽生-永作戦から、3図は永作が△6九同ととした局面。
ここから▲2五歩△3三銀▲2四桂と攻められ、あえなく永作がダウン。ハブと戦うには、この呪文がなくてはならない。それはキアリー(毒消し)だ。そうすれば、ハブの毒にやられず、安心して戦えるからだ。
* * * * *
ドラゴンクエストⅡが発売された少し後の頃の話。
羽生善治四段(当時)の将棋面での毒は、キアリーや薬草ではとても消えそうには思えないのだが。
* * * * *
将棋を指している最中に、メダパニ(相手を混乱に陥れる呪文。かかってしまうと、味方を攻撃してしまったりする)やラリホー(相手を眠らせる)をかけたくなる時があるが、このような場合は圧倒的に不利な状況であることがほとんど。
* * * * *
ドラゴンクエストというと、思い出す記事が2つある。