将棋世界1991年12月号、大崎善生さんの「編集後記」より。
先日、東京将棋記者会の旅行で伊豆長岡へ沼編集長と共に行って参りました。
電車のダイヤ等を綿密に沼さんに調べてもらって、準備万端おこたりなし。二人でさっそうと長岡の駅におりたまではよかったのですが、そこでハテ、どこの旅館に泊まるんだっけ。私も沼さんも、てっきりどっちかが覚えているもんだと思い込み、すっかり忘れてしまっていたのです。恥を忍んで連盟に問い合わせたところ、旅館の名前は「よしはる」。私はよしおで、沼さんははるお、どっちかが覚えていたってよさそうなもんじゃないかと、大笑い。そんな風にいつも楽しく脱線しながら、一緒に歩いてきた沼さんとも今月でお別れです。長い間ありがとうございました。
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この号までが沼春雄編集長、翌号から大崎善生編集長となる。
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「よしお」と「はるお」で「よしはる」もそうだが、「よしはる」なら羽生善治棋王(当時)を連想して覚えやすい旅館名に思えるのだが、この時はそうではなかった。
調べてみると、この旅館は「伊豆長岡温泉 吉春」。
たしかに、「吉春」という文字だけを見た場合、「きちしゅん」「きちはる」とも思えてしまうわけで、すぐに「よしはる」にはたどり着かないような感じがする。
二人が旅館名を覚えていなかったのは、決して不思議というわけでもなさそうだ。
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この「吉春」は非常に評価の高い旅館のようで、利用者の評価平均は、じゃらん4.6、楽天トラベル4.6,一休4.4という高得点。
5つの貸切露天と10室の露天風呂付客室、貸し切り岩盤浴、足湯、温泉露天風呂付の離れ風のメゾネットスイートなど、和の情緒たっぷりの自然味豊かな温泉宿だという。
タイトル戦を開催している複数の記者が集まる東京将棋記者会なので、旅館選びも間違いないわけだ。
ちなみに、「吉春」には「はーぶの湯」もあるので、これで「はーぶ よしはる」になる。
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温泉露天風呂付の離れ風のメゾネットスイート。
ずっと住んでいたくなるかもしれない。